ご訪問いただき、ありがとうございます。
心理コンサルタントの白瀧です。
今日は、列島各地を大雪が襲っているようですが、みなさんのところは大丈夫ですか?
私のところでは、昨夜遅くから降り出した雪は、朝から冷たい雨へと変わり、積もった雪もかなり解け始めています。
また、昨日からは、ソチオリンピックが開幕しました。
日本人選手の大いなる活躍を期待したいところですが、選手の皆さんには、あまりメダルに拘ることなく、今自分が持っている力を悔いが残らないように十二分に出し切ってもらいたいものです。
さて、スポーツと言えば、よく選手の中には、
「自分らしいパフォーマンスを心掛けたい」
というようなことを口にされる方がいます。
あるいは、スポーツ選手に限らなくても、
「自分らしさ」や「自分らしい生き方」
ということを口にされる方が数多くいらっしゃいます。
この『自分らしい』という言葉。
尤もらしく聞こえますが、では、『自分らしい』とはどういうことでしょうか?
例えば、「男らしく」、「女らしく」、「学生らしく」、「社会人らしく」などなど。
「○○らしくしなさい」と言われると、多くの人たちがある種の反発を感じられるのではないでしょうか。
それは、自分がある種の型に嵌められ、レッテルを貼られたように感じるからではないでしょうか。
それでは、なぜ、『自分らしく』という言葉には反発を感じないのでしょう。
それも言うなれば、自分自身を『自分らしい』というある種の型に嵌めこみ、がんじがらめで身動きできない状態にしていることに違いはありません。
つまり、自分というものに対する自由な考えが奪われてしまっている状態です。
自分自身を『自分らしい』という周囲からの評価や自らの認識の枠で縛ってしまっているのです。
そして、『自分らしい』という言葉で、自らが見たくないものに蓋をしてしまっているのです。
やりたくないことやできないことの口実に使っているのです。
世阿弥の著である『風姿花伝』の中に、
「珍しきが花」
という言葉があります。
花というものは、四季折々、季節が変わって咲く花であるからこそ珍しく、人々も喜ぶ。
また、
「住するところなきを まず花と知るべし」
とも書いています。
住するところとは、言ってみれば、同じところに留まること。
それでは、人を感動させることはできない。
自分の成功体験に寄りかかるな。自分を模倣するな。
常に自分を更新し、自分を新しくする。
それが、彼の言いたかったところのようです。
人生とは何が起こるかわからない予測の出来ないものごとの連続です。
そんな中で、『自分らしい』という枠に拘っていたのでは、自らの目の前にある人生の課題に立ち向かうことさえ出来ない場合もあります。
常に自分を新しくする。
それこそが、『今、ここ』という瞬間、瞬間に全力を注ぐためには必要なことではないでしょうか。
拘るべきは、『自分らしさ』ではなく、『今、自分が持っているものをいかに使い切るか』ではないでしょうか。
『自分らしい』という言葉の響きに酔いしれ、自らの殻に閉じこもり、自らの成長を止めてはいけないのです。
【参考文献】
- 風姿花伝 (岩波文庫)/岩波書店
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