「真さん」
「既視感(デジャヴュ)って何を意味しているんですか?」
 
『感覚っていうものは意外と本当だったりします。
実際に体験したことがあるシーンと重なるから感じるってことです。
記憶の方では消されているのですが、感覚としては残るのだと思います』
 
「なるほど~」
「実際に体験済みだから起こるんですね」
 
『例えばですが、庵野監督がシンエヴァンゲリオンを完成されるまでには
色々なパターンを考えますよね?』
 
『そのボツの方のシナリオも、キャラクター達は一度演じているわけです』
 
「そっか~」
「キャラクター達にも魂が宿っているとすれば、既視感は感じるかもですね」

『それに、はやく違うストーリーの方に行きたいと望むかもしれません』
 
『それと同じような現象が私達にも起こるんですよ』
『実際には、私達は何度も死んでいるということもあり得るということです』
 
「どういうことですか?」
 
『実際には何度も死んでいたりして
ゲームオーバー(バッドエンド)を迎えたこともあるけれども
それでは話が終わってしまうので、やり直している。
その続きが今であり現実であるというような感じです』
 
『エヴァなら「 :|| 」と「シン」がその意味を表していて
バッドエンドの無限ループから脱出して「シン」でハッピーエンドになるというわけです』
 
「なるほど~」

『「過去」は、未来を選択するための参考とするデータです。
「未来」は、選択によって変えられるものです。
そして、「今」だけが唯一
「違う世界線を選択できる瞬間」です』

「そうだったんですね~」

『リテイクかな?と察して、新しい選択をするといいです』
 
「なるほど~」
「マトリックスのネオがデジャヴュを感じて世界に変化が起きたと感じるのは
そういう意味が隠されていたんですね」

『既視感を感じたとしたら、新しい未来、世界線を選択できるチャンスです』

「既視感を感じたら意識して選択してみますね」

『選択のエンターキーとなるのは「行動」であることをお忘れなく』

「ハイ!」

 

 
 
 
続く……


 この物語はおとぎ話です。