国内におけるスクールアスレティックトレーナー、第一人者である高橋忠良さんのインタビューです。(2014年当時)

 

* 高橋先生ご紹介 *
米国公認アスレティックトレーナー
米国公認ペドーシスト
JATO(ジャパン・アスレティックトレーナーズ機構) 副会長

*ご経歴*
教師として強豪校の野球部のコーチをされ、学生のフィジカル面のサポート行っておられた高橋先生。しかし、練習中に急性心不全と急性脳挫傷で生徒が亡くなる、という経験をし、学校においてこのような緊急事態に対応できる人間が必須である、と思いアスレティックトレーナーを目指し渡米。
ATC(全米アスレティックトレーナー)の資格を取得し帰国。

現在(2014年)、Guardians Athletic Training & Therapy の代表として、東京立川にて開業されています。
 

以下は、早稲田実業に勤務されている際にインタビューした記事です。

【ご活動、そして日本の部活動におけるアスレティックトレーナーについて】

Q:早稲田実業学校にお勤めになって、どれくらいでしょうか?
A:8年です。

Q:高橋先生のように、部との契約ではなく学校そのものに雇用されているアスレティックトレーナーは、日本にどれくらいいらっしゃるのでしょうか?

A:日本の学校では私だけです。インターナショナルスクールに1名おられる、ということは聞いたことがあります。

Q:やはり、高橋先生が教員免許をもっておられる、ということが学校で活動できる理由の1つだと思われますか?
A:それはあると思います。雇う側の立場になってみても、”アスレティックトレーナー”という職業がまだ広く知られていないこの日本で、教員免許を持っている人間である、というのは安心材料の1つであるのだと思います。

Q:アスレティックトレーナーの資格と教員免許を持っている方は、日本にどれくらいいるのでしょうか?
A:きちんとした人数は分かりませんが、ほとんど聞いたことはありません。

Q:アスレティックトレーナーの資格を持った人は現在日本にどれくらいいらっしゃるのでしょうか?
A:大体でしかわからないのですが、日本体育協会の資格を持ったトレーナーは1800人くらい、そしてアメリカのNATA(National Athletic Trainers Assocciation)の資格を持ったトレーナーは国内に200人くらいです。

Q:アスレティックトレーナー、というとプロやトップレベルのチームや選手について働く、というイメージがあるのですが、高橋先生が学校常勤のアスレティックトレーナーを選ばれたのは何故でしょう?
A:自分が教師をやっていた時に経験した練習中における死亡事故が大きく影響していることはもちろんあります。子どもたちを守るアスレティックトレーナーでありたいと思いました。

Q:早稲田実業学校では、初等部から高等部まであるようですが、主に関わっておられる年代の生徒さんは何歳くらいでしょうか?
A:担当は中等部と高等部です。ですが、必要とされればどこへでも行きます。(笑)体育祭の救護係に入ることもあります。また、生徒以外にも、先生のケアや用務員のおじさん、トレーナーズルームに一緒に来た生徒の保護者さんなども、必要とされれば対処します。

Q:高橋先生がトレーナーとして学校にいてくれると安心ですね。
A:全て対応できるわけではないのですが、そこは保健室の先生との協力関係と信頼関係がこの8年で築けていると思います。内科的な対処、例えばお腹が痛い、頭が痛い、熱がある、などは保健室の先生が対処され、スポーツで起きたケガや、捻った、打った、などの整形外科的な外傷、スポーツ障害のような慢性的な痛みにおいては、私が担当することが多いです。

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