国立小学校しか受験しなかったわが家ですが、恒例の抽選で外れたら親子共に頑張って準備したのに披露する機会を失い、わざわざ購入した紺色のワンピーススーツに袖を通すことなく早々The Endといった最悪の事態を想定して、記念受験になるかも知れないけど私立も併願するべきだったか?と悩みました。

 

 

 

出先や近所、電車内で制服の小学生をみかけると「はて?どこの小学校かな?」とその頃は気づけばついつい見ず知らずの児童を目で追って、ご家庭が裕福なのね・・・と羨望の眼差しを向けていたような気がします。

東京都内で私立小学校は53校あり、25,153名の生徒が通っています。

(平成28年5月1日現在/As of May(学校基本調査) (School Basic Survey)調べ)

意外と少ないのですね。

 

公立が1,280校もあり565,145名も通っているのだから、私立小学校は少数派だと言えます。

 

その少数派の私立小学校、小学校6年間を私立に通わせる財力への自信がなかったので調べることもせず、秒で諦めていました。

 

しかし、最近になって同じマンションで私立小学校の制服を着ているお子さんをよく見かけるようになりました。近所でも私立小学校の制服を着たお子さんも見受けられます。

私が暮らすエリアは高級住宅街ではありません。むしろ低所得者の多い区として有名な所です。

財政的に無理をせず、受かったので普通に通わせているというご家庭も少なくないということです。

 

まぁ、よそのご家庭のことは置いといて、国立の抽選に外れてもそこで全てが終わった訳ではありません。お受験準備を頑張った子どものためにも環境の良い私立小学校に通うという選択も視野に入れていらっしゃるのでしょう。

 

私立小学校がどんなところかさっそく気になる私立小学校を調査して見たいと思います。

私立小学校っていくらくらい必要なの?

「親の受験」と言われるくらい子どもの意思や学力はほとんど関係なく、親の学歴や能力。そして経済力が合否に影響されるというのが小学校受験です。

 

さらに巷では「世帯年収で1500万円は必要」と言われています。

 

なぜなら1000万円でも学費は払えるが、私立小学校に進学させる家庭の生活レベルは高いため、その後のお付き合いがしんどくなると囁かれているのです。

 

実際に私立小学校の親の面接で「学費は払えますか?」って聞かれるそうです。

そりゃ、払えなくて退学になったら子どもが可哀そうですものね・・・・。

 

ちなみに2020年ごろのコロナ禍では、試験時間が短縮された上に、兄弟・姉妹枠がいたり親が卒業生だったりのケースでも合格者が多かったと、噂レベルですが耳にしました。

やはり通わせられる信用が優先されたのでしょうか?

 

 

 

「ボーダーラインは年収600万円!?私立の小・中学校に必要なお金ってどのくらい?」

 

「28年度 子供の学習費調査」をもとに、小学校の公立、私立別の世帯年収分布です。

 

一番多い年収に(★)印をつけてあります。

 

 〈公立校〉

 

400万円未満15.8%

 

400〜599万円:29.5%(★)

 

600〜799万円:26.5%

 

800〜999万円:12.5%

 

1,000万円〜1,199万円:7.1%

 

1,200万円以上:8.7%

 

〈私立校〉

 

400万円未満:3.3%

 

400〜599万円:6.2%

 

600〜799万円:13.1%

 

800〜999万円:14.9%

 

1,000万円〜1,199万円:15.6%

 

1,200万円以上:46.9%(★)

 

(出典元:サンキュ! ボーダーラインは年収600万円!?私立の小・中学校に必要なお金ってどのくらい?)

 

さらに上記の記事では私立小学校では、世帯年収1,200万円以上だけで半数近くになっています。

 

割合が二桁になる「世帯収入600万円」が、私立に行かせやすいかどうかの1つのボーダーラインと言えそうです。とのことでした。

 

最初のハードル!受験にかかる費用

 まずは受験にかかる費用です。私立小学校では、1校あたりの受験料は2〜3万円程度となります。複数校を併願して受験するのが一般的なので10万円近くはみておくとしましょう。さらに受験対策用の幼児教室に行くご家庭が大半だと思われます。平均して年間で40~70万円程度必要となります。

 

 そしてお教室通いから、本番に向けての親と子どもの面接用の洋服、カバン、靴などいわゆるお受験スタイルの準備も大事です。周りから浮かないこともお受験では重要です。

 

入学手続き時にかかる費用のこと

 私立小学校の入学金は数万円〜40万円程度になります滑り止めに受けた学校にも入学金だけでも払うことを考えると、複数校に入学金の支払いが発生します。後悔しないようによく考えて対処したいところです。

 

私立小学校の1年間の学費の総額はいくら? 

私立小学校は授業料のほかに入学金や施設整備資金、学級費などの公立小学校では請求されない費用がかかります。また、自宅から離れていて徒歩で通えない場合は交通費もかかります。それらの私立小学校での授業料と学校納付金(入学金、設備整備資金、PTA会費など)の学校教育費給食費を合わせると1年間で約951,802円程度となります。

月々に換算すると学校に支払う金額は約8万円となります。

  項目   

 公立    

 私立    

 授業料 

485,337

修学旅行・遠足・見学費

6,951

44,816

学級・児童会・生徒会費

7,578

16,493

PTA会費

3,058

11,485

その他の学校納付金

1,585

188,525

寄附金

14

14,922

 教科書費・教科書以外の図書費 

2,546

6,880

学用品・実験実習材料費

17,127

25,175

教科外活動費

2,041

10,507

通学費

1,391

39,283

制服

2,554

31,991

通学用品費

14,087

19,475

その他

4,170

9,275

学校教育費(合計)

63,102

904,164

学校給食費

43,728

47,638

(文部科学省 平成30年度子供の学習費調査1 学校種別の学習費より)注)単位:円

 

月に約8万円程度なら、塾や習い事、民間の学童保育でそれくらいの金額を捻出されているご家庭も多いのでそれほど特別な感じは受けないのではないでしょうか?

けれども、小学校6年間と長いスパンで見てみると、公立小学校と私立小学校では総額で500万円近い差となっているのです。

公立小学校は授業料がかからないため、学校にかかる教育費は年間約60,000円程度で済みます。

それに学校給食費と合わせても、1年間に公立小学校にかかる費用は約100,000円程度となり、月々にすると1万円未満なのです。

 

学校に係る費用だけでは無い

学校教育費でこの金額ならわが家は大丈夫!受験しよう!と思われたあなた、ちょっと待ってください。学校に支払う金額以外に子どもには必要となる支出がまだたくさんあるのです。

それは家庭内学習費(学習塾や家庭教師)、芸術文化活動やスポーツ・レクリエーション活動といわれる習い事などの月謝などの費用の準備など、ご家庭によってまちまちですが必要になることも考えなくてはなりません。

 項目  

 公立    

 私立    

家庭内学習費

14,761

45,480

家庭教師費等

13,015

42,560

 学習塾費

53,313

252,790

その他

1,380

7,555

体験活動・地域活動

4,342

22,789

芸術文化活動

35,402

95,712

スポーツ・レクリエーション活動

55,002

82,902

 教養・その他

37,236

97,101

学校外活動費(合計)

214,451

646,889

(文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 より 注)単位:円

 

驚いたことに私立小学校のお子さんのほうが、塾や習い事の支出が多いことです。

私立に行けば手厚いので塾要らずと思っていました。

 

まとめ

私立小学校の学校に納める費用は学校によって違ってくるので最新の募集要項でご確認ください。

一般的には公立小学校と比較するとおよそ9倍も違ってきます。

それだけの費用をかけても惜しくない私立小学校にはそれぞれ魅力があるのです。

・基本的に先生の異動が無いので、質の高い先生に長く教えてもらえる。

・オンライン授業に必要な設備が整っている。

・学校を「環境」で選ぶことができる。

・学校独自のシステムやカリキュラムがある。

・付属校がある場合は、必要以上に受験に時間が割かれることなく内部進学できる。

・学童保育を設置する私立小学校も増えている

・PTA参加が強制でない学校が増えている。

 

以上、このように時代にあった変化で子どもだけでなく親も満足させる私立小学校のメリットです。現在、近所の公立小学校に子どもを通わせていますが私立小学校も受験してみたら良かったかも? と思う事もありますが、身の丈に合った選択ができたとも思っています。