パスサッカーと言えば、多くの人がポゼッションをイメージするだろう。

ポゼッションサッカーとは、ボールを保持する事で試合を有利に運ぶ。という戦術である。

ボールを保持するためには、効果的かつ取られないドリブル、そして、正確なパスが必要になってくる。

さらに、効率よくボールを保持するためには、パスは不可欠である。

この様な方程式のもと、創られたわけではないと思うが、ポゼッション戦術=パス

というのが世間の認識であろう。

バルセロナ、スペイン代表の活躍により、誰もがポゼッションサッカーに憧れ、そして目指した。

一時は、ポゼッションが是であり、守備的なサッカーは否という考えすら流行したように思える。

どちらが良い・悪いは別として、この流行により、ポゼッションを志すチームが続出した。

多くは廉価版のような仕上がりのため結果が出ず、今では、世界強豪クラブを見渡してもポゼッションサッカーという戦術で、リーグ戦を戦っているチームをほとんどみかけなくなった。

おそらくその実は、とてつもなく高度かつ哲学的な内容なのだろう。

現在のバルセロナの監督、ルイス・エンリケは、2年前、ASローマにてポゼッションサッカーを伝えるべく監督に任命され、志半ばで解任された。

こういった例は、2~3年前では多々あったように記憶している。

やはりそれほど高度戦術であり、下部カテゴリーからの積み重ねが大事なのだ。


今や、サッカー経験者、競技者でなくても知っているポゼッションサッカー。

では、ポゼッションするために何が必要か?と問われて答えられる人は何人いるのだろうか。

ポゼッションをする事によって、どの様にゴールまでアプローチするか、ビジョンがある人は何人いるのだろうか。

ただ、ワンタッチ・ツータッチでボールを回すことで、ポゼッションの入り口にいると勘違いしている人は何人いるのだろうか。

当然、チームの所属カテゴリーが上に行けば行くほど私なんかより遥かに理解されている方は多いと思う。

だが、パス回し=ポゼッションという事のみの理解で、チームコンセプトにしている人も多いのも現実だ。

正直、アマチュアレベルで、知らないならするな!なんて事を言う気はもうとうない。

それは自由であり、それが楽しいのならそれでいいと思う。

しかし、真剣に取り組みたいのであれば、もっと深く理解する必要があるはずだ。

パスが回らないのは味方の動きが悪いからだけではない。

理不尽なパスを出しているのも原因のひとつのはずだ。

そこにパスを出す理由。出した後の予測。味方があいつにパスを出すだろうとの予測。味方と敵の位置。時には囮になる動き。スペースの把握。

数々の思考をめぐらせ、プレーしているだろうか。

これは決して簡単な事ではないので、向き不向きがあることもここに添えておこう。



少し長くポゼッションについて書いてしまったが、個人のパスサッカーの解釈は、決してポッゼッションサッカーだけではない!と言う事が言いたかった。

ポゼッションが出来なくてもパスサッカーは出来る。

ドルトムントのゲーゲンプレッシングを用いたサッカーも、芸術的なパスサッカーだ。

簡単に言うと、横パスと縦パスの違いなだけだ。

パスはパスなのだ。

理想も大事だが、現実を受け止める事も大事。

永く険しく理想を追うもよし。現実を受け入れ、自分達にあった戦術を磨くもよし。

ロングパスもパスなのだ。


以上、なんちゃってアンチポゼッションによる、パスサッカーの深みでした。