2日目の最後はこの映画でした。
今年の映画祭の備忘録も
ようやくここまできました。
金聖雄監督作品。
一昨年は
「SAYAMA」を上映されました。
昨年は呉徳洙監督の「在日」が
上映され
呉徳洙監督に付き添うように
金監督はいらっしゃいました。
呉徳洙監督はその後12月に
ガンで亡くなられました。
金監督は
「狭山事件」「袴田事件」と
いわゆる冤罪事件を取り上げられています。
「SAYAMA 見えない手錠をはずすまで」には
最初かなりの衝撃を受けました。
「狭山事件」については
野間宏氏の文献などで知ってはいました。
大学時代には
「石川青年を取り戻せ‼︎」などの
スローガンを掲げて
運動をしている友人もいました。
その時代から40年近く経ち
石川さんもお年を召されています。
差別裁判の文献や
運動をする人達のビラなどで得た
ぼくの頭の知識には
生きて生活し暮らす石川さんは
いませんでした。
「SAYAMA」は決して
告発調ではありません。
獄中結婚され現在は共に暮らす
早智子さんとの暮らしが描かれていきます。
逆に「狭山差別事件」の
差別性、不当性が浮き彫りになります。
どの様な運動も活動も
そこに生きる人々のイメージなく
突き進むのは上滑りになるのだと
思い知らされました。
権力を握るものは
暮らして行く者を
押しつぶそうとするのだから
抵抗するものは逆に
暮らしていく1つ1つを
打ち出していかなければならないと
思うのです。
「夢の間の世の中」も
死刑囚としての獄につながれ
自分の住む世界を独自に作り上げた
袴田巌さんが
お姉さんや周囲の人々との暮らしの中で
徐々に穏やかに
世界との関係を回復していく姿を
描いています。
お姉さんの秀子さんが
とても魅力的な方で
巌さんとの関係も
決して干渉しすぎる事なく
でも心配りは常にしているという姿は
心打たれます。
秀子さんがさらりと
「冤罪はかなりあったと思う」と
おっしゃいます。
泣き寝入りしたりそのまま死刑にされたり
表に出てこない冤罪が
確かにいくつもあったのだと思います。
巌さんが金監督と将棋をされたり
1人で散歩にお出かけになり
みんなで探しまくり
パンを買っていた巌さんを
金監督が見つけるシーンなど
監督も映画に登場します。
将棋は最初からずーっと
金監督の連敗中らしいのです。
