こんにちは‼キドックスシェルター部です![]()
先日、キドックスの保護犬「幸多郎」がトライアルに行くことが決定いたしました![]()
トライアルとは、正式に譲渡をする前に実際に保護犬を自宅に迎えて、一定期間お試しで一緒に暮らすことです。
このお試し期間で幸多郎も迎えてくださる里親さんもストレスなく、心地よく生活することが出来た時に正式に譲渡させていただくことが決定します。
保護犬がキドックスに来る前の過去はそれぞれですが、時には人に捨てられてしまったり、食べ物を満足に食べることが出来なかったような多頭飼育崩壊の現場にいたこともあります。
なので、様々な事情を持った保護犬が新しい飼い主の方と一緒に生活できることはとても幸せなことですし、私たちキドックスで働くスタッフにとっても迎え入れてくださる方がいるということは本当にありがたいことだと思っています。
そして、本日は晴れてトライアルに行くことが決定した幸多郎のハンドラーに、今の心境や担当期間に思っていたことなどを聞きましたので、お伝えしたいと思います![]()
ちなみに「ハンドラー」という言葉は、キドックスでは、その日保護犬のお世話やトレーニングを担当する人を指します。
こちらの写真は、散歩中に「マテ」の指示を聞くことが出来、ハンドラーに体を撫でられながら褒めてもらっている幸多郎の写真です![]()
それでは、まず最初に幸多郎に対しての気持ちの変化についてお聞きしました![]()
質問1,幸多郎が自分の担当犬になった時の気持ちはどうでしたか?
回答1,人が好きそうに感じていたので、散歩やケア、トレーニングなどの日々のお世話をすることは、大変そうではないのかな、と思いました。自分自身がおびえている子や吠えてくる子に対してどう接したらいいのか分からず苦手に感じているので、幸多郎の元気で明るい性格はとてもいいな、と思いました。
質問2,約7か月の担当期間どうでしたか?
回答2,思っている以上に難しかったです。あまり人の話を聞いていない時もあるので(笑)はこちらの指示を伝えるのが大変でした。例えば散歩の際は気になることがあるとそちらへすぐに向かおうとするので、呼び戻そうと声をかけるのですが、あまり届いていないようでした。なので、日頃から名前を呼び、振り向いた時に「いい子だね。」などと褒めることを心がけていました。人からの呼びかけに意識を持ってもらうためです。
質問3,幸多郎の好きな所はどこでしたか?
回答3,全部好きです‼ですが、しいて言うなら一生懸命遠くの様子を見ようとしている姿です。どうにか見ようと懸命に首を動かしている所がとても可愛かったです。
質問4,トライアルが決定した現在の気持ちは?
回答4,直前になってくると寂しくなってきました。
幸多郎が幸せに笑って生活していてくれたらとても嬉しいです。
そしてここからは散歩編、ケア編、トレーニング編に分けて幸多郎の様子やハンドラーが思っていたことをお伝えします![]()
キドックスでは散歩もそうですが、ケアやトレーニングも基本的には同じ保護犬を担当します。
日々のケアもトレーニングも犬が社会で生活していく中でとても重要なことです。
保護犬が新しい飼い主の方と生活することを念頭に置く中で、乗り越えなければならない課題はそれぞれ違います。
少しでも保護犬も里親様も心地よく生活が送れるように取り組んでいます。
まずは散歩編です![]()
こちらは、ハンドラーと幸多郎の散歩の様子です。
印象に残っていることで散歩に行く前、犬舎から幸多郎を出す時にトレーニングの一環として「オスワリ」の指示をするのですが、時々指示を聞かないことがあったようです。
指示を出されていることは理解しているようですが、やらなくても大丈夫だと思っているようで、聞きません。
このような集中してないときの幸多郎は、座りながら後ろ足で脇のあたりをかきます![]()
ハンドラーはその様子が少し憎たらしいな(笑)と思う反面、可愛くも思ったそうですが、キドックスの散歩はその時間帯に合わせてシェルター部全員で行うので、幸多郎がオスワリをするまで指示を出し続けている間、他の人たちを待たせてしまう状況に困ったりもしたそうです。
次はケア編です![]()
歯磨きをしてもらっている幸多郎です。
幸多郎は口を触られることが苦手でした。
なので、口を持つ歯磨きは大変だったようです。
人も苦手意識を持ってしまうとそれが犬にも伝わり、犬がさらに不安になってしまうのでハンドラー自身も難しく感じていたようです。
一方で好きだったケア2つを聞きました。
1つ目は、体拭きです。
キドックスで行っている体拭きとは、保護犬たちの体を清潔に保つために、抗菌・消臭効果のあるオレンジエックスを薄めたものをタオルを使って拭くことです。
幸多郎はその体拭きをしている間は動くことがなかったので、やりやすかったようです![]()
もう1つはブラッシングでした![]()
幸多郎が喜んでくれるのが嬉しかったとのことです![]()
次にトレーニング編です![]()
散歩中に「マテ」のトレーニングを行っている幸多郎です。
幸多郎は、人や乗り物が動いていたり、大きな物音がしたりするなど刺激が多い場所では気が散ってしまうことがあるので、その場で動かずに静止しているマテは難しかったと聞きました。
ハンドラー自身も気が散ってしまう性格だということを話していて、「マテ」は苦手なトレーニングだったようです。
ですが、その分成功した時はとても嬉しかったと聞きました![]()
「マテ」は幸多郎が力を入れていたトレーニングだということもあり、大変だった面も、嬉しかった面も1番思い浮かぶようです![]()
ハンドラーから幸多郎へのメッセージです![]()
「今までありがとう!!幸多郎らしく生きてね
」
最後になりますが、幸多郎のハンドラーにキドックスの職場環境についてお聞きしました![]()
質問1,職場環境の良いと思うところはありますか?
回答1,スタッフの方が話しやすいところです。あまりきちっとしすぎていない印象です。
質問2,同僚に対して感じていることはありますか?
回答2,作業がしやすくて助かります。気配りできる人が多いな、と思います。
質問3,職員の方に対して感じていることはありますか?
回答3,怒るときは、しっかりと怒ってくれるのでありがたいと思っています。
今回お話を聞く中で、ハンドラーが幸多郎に対する愛情をとても感じました。
私自身ブログ記事で使う写真を撮らせてもらっている時に、お世話をしている様子を実際に見させていただいたのですが、幸多郎が注意散漫になっている姿を何度か目にしました。
1番印象に残っているのは、幸多郎がトレーニングをしているときに少し離れた場所で保護犬たちのご飯の用意しているときだったのですが、幸多郎がものすごい勢いでそちらに注目していました。
ご飯が大好きなことは知っていましたが、しばらくの間何も食べていなかったのではないかと疑うほどでした。(笑)
大好きなご飯に注意が向いてしまい、なかなかハンドラーの指示を聞くことが出来ない様子でしたが、そのような時でもハンドラーは熱心にトレーニングをし続けようとしていました。
自分の体で遮りその様子を見せないようにしたり、名前を呼ぶ回数を増やしたりなど工夫をして、幸多郎の意識を自分に向けようとしていました。
困ったり、不安に思ったりしたことも聞きましたが、それ以上に幸多郎の愛らしいところを知ることが出来て、私の中で幸多郎がより一層魅力的に感じました![]()
そして、ハンドラーが好きだったと言っていた「幸多郎が一生懸命遠くを見ようとする姿」を見たかったな、と思いました
(笑)



























