?こんにちは。ヒスペディアです。今日は分裂期における『旧約聖書』について、見ていきたいと思います。

『旧約聖書』は言語学的な観点から分裂後のユダ王国で誕生したと言われています。一つの書籍の名前ではなく、リレー小説のように不特定の作者によって数百年という長い時間をかけて製作されたのです。つまり、『旧約聖書』は製作者も不透明な上、執筆年代も確定できないことから「目線」がよくわからないのです。

では、分裂後のヘブライ人の状況から「目線」を推測してみましょう。北のイスラエル王国がオリエントの強国アッシリアに滅ぼされたことは以前書きました。実は、残ったユダ王国はアッシリアに服従することを選び生き残りを模索しました。服従とはどういうことか。それは、自国の風習や文化を他国から鑑賞されることを意味します。つまり、必死に守り抜いたヘブライ人の文化が、消滅するかもしれないのです。

この状況に怒りを覚えたのが、宗教をつかさどる祭司たちである。他国からの侵略をまもる手段として過去を想い出させようとモーセの伝説を用いたのだ。