「歴史の時空を超えて、スタジオヘロドトス。アシスタントのミヤコです。本日は【紀元前3500年(これを【今】とする)】です。


局長のヘロドトスです。さて、南西アジアにさまざまな都市国家が建設されましたが、特に注目されておりますのが、こちらの


ファイル:Ziggurat of ur.jpg


神託施設ジッグラトでございます。ただこれはあくまでも完成予想図でありますが。


「今、ウバイド文化が非常にアツイです


 ファイル:Periodo-Obeid.svg


ジッグラトはウバイド文化が大ブームを起こして以降、徐々に改築がなされていきました。そこには文明誕生以来の長い歴史があったのです」


(VTR)========================================


File:Tigr-euph.png


(ナレーション)南西アジアを流れる大きな川、チグリスユーフラテス。二つの川にはさまれ、大きな恵みがもたらされていると思った。しかし、川沿いで生活するには大きな問題があった。


(住民)「氾濫がすごいですね。」

(住民)「氾濫で水位の上下が激しいですね」


二つの大きな川は恵みどころかに災いをもたらした。


しかし、住民はあきらめることなく生活環境の改善のために努力した。彼らは氾濫を解決させるために、灌漑事業に取り組んだ。そして、なんとか氾濫をさけ、農地の水分量を調節させることで、川の恵みを土地にもたらすことに成功した。過酷な環境は逆に住民の文化水準を大きく上げることになった。


File:Karte Mesopotamien.png


豊かな土地には人があつまり、南部のみならず流域全体に都市が形成された。


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「2つの川の流域に住み始めたのは紀元前5300年。この時期以降を我々はウバイド1期と呼びます」


ウバイド文化の始まりですね。元々はエリドゥという集落のテル・アル=ウバイドという場所で生活が始まったことからそう呼ばれるようになりました。サマラ文化とも関係がありますね。また神殿が誕生したのもこの時期です。やはり、氾濫などもあり、明日をも不安な生活となりますと何かにすがりたくものですね。ジッグラトが建設されたの


「そして、紀元前4800年ごろからウバイド2期に入り、神殿建設ラッシュがおきます。そして、紀元前4300年、ウバイド3期に灌漑対策がなされたといわれています。」


こうして、過酷な環境を生き抜いた人たちによって、集落から都市国家がいくつも誕生しますね。


「そして、ウバイド4期と呼ばれる現在に、ジッグラト神殿は今なお建設されているわけですね。」


だんだんと、集団の組織化が進んでいますね。次回は都市国家というものが集落とどういう点で違うのかを考えていきたいと思います。




「本日の内容は以上になります。スタジオヘロドトスでは、ご意見、ご感想をお待ちしております。」


灌漑なんていうのは集団の力がなしたものですから、都市国家が誕生してからもどのようなところで発揮されていくのかが期待されます。


「スタジオヘロドトス。また次回。」