そもそもあたしという女は、

 

昔からやたらめったら語学だけは得意で強くて

 

学生時代、英語・国語だけは特に勉強せずとも

 

ほぼ満点に近い点数が取れていたのね

 

だけど!!

 

その一方で、あたしは異様に数字にだけは弱くて、

 

いつでも数学では及第点すれすれの

 

100点満点中30点ぐらいしか取れずにいたわ

 

そーいう具合だったからこそ、国公立大学進学コースでは

 

早々に落ちこぼれてしまったわけだけど

 

当然、金銭勘定も苦手と来たもんだから、

 

生まれてこの方、小遣い帳や家計簿と言った類に

 

興味もなければつけたこともない!

 

おぉ、それなのに!!

 

職場では長年の人手不足が祟って、

 

こーんなあたしが一丁前に経理の仕事を任されてしまっているのよ

 

そりゃあ、一発でバシッと経理帳簿が合うわけないよねー

 

ホーント、こーんなあたしに任せるなんざ、世も末だと思うわ…

 

そーんなあたしは「端数の女」と職場では揶揄されて

 

いつでも帳簿の勘定科目のどれかの端数がてれこになってしまっていて

 

それが誤差に次ぐ誤差を呼ぶことなどは、もー日常茶飯事!

 

このキャッシュレスの時代に、1000円未満の小銭の勘定なーんている?!

 

「えーい、そーんなじゃり銭(小銭)など、

 

まとめて神社仏閣の賽銭にでもしてしまえ!!」

 

って、振替伝票の借方と貸方の数字が一向に合わなくて、

 

あたしが呪わしく呻いていた時だったわ、

 

一番乗りで舐め犬クンから返信を貰ったのは

 

福祉関係の事務所で事務方を務める彼は、割かし自分の自由があるのか

 

あたしが逢瀬のお誘いのメールを送ったわずか10分後には返事を寄越して来たの

 

「おつかれさん、突然だけど、今夜時間ある? 

 

19時か19時半ぐらいに会ってセックスしたいのだけど、どう?」

 

「今日、僕の方は大丈夫ですよ! 連絡頂きありがとうございます♪ 

 

19時から19時半くらいの間で、お願いします♡」

 

さっすが、やっぱ持つべきものは、

 

30代独身のまだなーんにもしがらみのない、セフレメンズ!笑

 

あたしは舐め犬クンからの返信を確認すると、

 

彼のあの甘美で執拗な舌遣いをたちまちにMで思い出して

 

否応なしに盛り上がる、今夜の逢瀬への期待で

 

下半身ではずーっとズキンズキンと甘く疼いていたわ

 

その一方で、上半身では呪わしい経理処理でイライラと

 

ずーっと頭に血が上(のぼ)ったままの状態にあったわね

 

おぉ、ちょーどその境目の腹辺りで引き裂かれて死んでしまいそー!!

 

一向に終わりそーにない経理事務にあたしは気分転換で席を立つと

 

化粧室の鏡を覗き込んで、そわそわと自分の顔をチェックしたりしたの

 

だって、そーでしょ?

 

いくら百戦錬磨の女と言えども、度重なる病でここ2か月ばかり

 

あたしはずーっとセックスはおろか、

 

夫以外の男とまーったく会うことなく禁欲生活を強いられてきたわけだし

 

今の気分は大袈裟でも何でもなくてまさに由々しき、

 

「セカンドヴァージン」のよーだとも思っていたもの

 

おまけに、あたしは先月下旬に東京から帰郷してから

 

今日までの20日間ぐらい、先の記事でも書いてきたよーに、

 

心身の不調を起こしてずーっと家で引きこもり

 

この間、鏡でロクに自分の顔などチェックしたことがなかったのね

 

今のあたしは奥ゆかしく言ってみれば、

 

そ、まるで歌を忘れたカナリアみたい

 

あたし的には随分とご無沙汰していて、

 

ホーント、セックスのやり方だって忘れてしまったかのよーよ!

 

ほら、わずか3日でも寝たきりでいると、脚力がすーっかりと落ちて

 

歩けなくなるとも言われるじゃない?

 

まさに今、そーんな感じなの!

 

おまけに女としての手入れも随分と怠っていたよーな後ろめたさもある

 

あたしぐらいの年齢になると、こーしたちょっとした油断がまさに命取り!

 

秘所を始めとしてあたしの体の隅々まで知り尽くしている舐め犬クンと言えども

 

いいえ、それだけに、玉手箱を開けた後の浦島太郎状態のよーな今のあたしを、

 

果たして変わらずに受け入れてくれるのかな…?

 

あたしは1人で忙しくそー思い巡らせながら、鏡の中の自分の顔をまじまじと見たの

 

「ほら、やーっぱり!!」って人知れず呟かずにはいられなかったわ

 

だって、そこには、カサカサに肌が干からびたあたしの顔があったから!

 

ま、ムリもないことだとも思ったけど

 

だって、今のあたしは、正真正銘、心身共に飢えていることは間違いなかったから

 

あたしは、人体で最も人目に晒される顔というのは、

 

まさにその人の心の窓だと思っているの

 

そ、その窓から、その人の心の状態が露出してしまうのよ

 

特に女の場合、男よりも残酷なまでに心身の飢えを映し出してしまう

 

そ、これはまさにあたしの実体験に基づくから間違いない

 

その真実に気付かないでいたあたしはかつて

 

美容フリークの妹から勧められて

 

恐らく日本で1,2位を争うぐらいの高額な化粧品をフルラインで揃えて

 

それから妹に命じられるままに美容外科クリニックをはしごしたものだったわ

 

散財していたずらに肌に負担かけただけでまーったく何の効果もなかったわね

 

それもそのはず!

 

心底飢えて乾ききった女を、

 

表面の肌からだけで潤そーだなんて、土台無理な話だったのよ

 

心身ともに飢えて乾ききった女を、

 

小手先だけの美容液で満たせるわけがないじゃない?

 

乾ききった女は、自分の中の女としての価値観がぐらついて自信を失っているの

 

暴論であると断った上で言わせて貰えば

 

そーんな乾ききった女は、

 

自分にも相手にもごちゃごちゃと条件を課さずに、

 

選り好みもせずに、四の五の言わずに、

 

1度サッと男に抱かれて来たらいいと思う

 

だけどその際は、相手の男からちやほやして貰うことだけはどーか忘れずに

 

そ、あたしが出会い系サイトを利用し始めてからとみに思うのは

 

あれやこれやとアンチエイジング関連の商品、サービスを売りつけよーとする

 

ま、そこにはしたたかなコマーシャリズム(商業主義)も

 

大いに絡んでいるのでしょーけど

 

それでも、世間で女たちが老いに対して、

 

思い込みで過剰に戦々恐々としているだけで

 

案外、男たちは女の老いに対して大らかだったりするのではということ

 

「男どもは若い女を好む」と言うのは、

 

意外と女たちが作り上げた神話なのではと

 

もちろん、そーいう輩も一定数いたりするのも事実よ

 

だけど、あたしがこれまでに逢瀬してきたメンズは老いも若きも皆揃って

 

こー言っていたのもまた事実ね

 

「若い女は抱かれ慣れしていないからつまらん、

 

おまけに余分な贅肉もなくて華奢過ぎて色気に欠ける!」

 

そんな彼らとの逢瀬を通してあたしはいつしか女としての自信を取り戻し

 

気が付けば、愛用していた高額化粧品の10分の1の価格の化粧品に質を下げても

 

それから数年、年齢を重ねても、今のあたしの肌はその当時よりも

 

ふっくらと潤って光り輝いているよーだったわ

 

実際、肌の美しさを褒められる機会もぐーっと増えたわけだったし

 

その時からだったのよ、こー思うよーになったのは

 

「他力本願の美容なーんて信じない!美容は自力本願に限る!」

 

そ、まずは表面を覆う皮膚のそのもっと奥にある

 

自分の心から潤してやらなくてはダメなのよ

 

そーやって、自力本願と言うの名のブースター(導入)美容液を経てから

 

初めて、他力本願の美容術もその効果を発揮すると言うものでしょ?

 

だから!!

 

あたしは、鏡に映る現在の自分の顔をじーっと直視してやると

 

その顔にこーつぶやいていたの

 

「いいわ、今夜、あたしは性欲の解消とともに、

 

今の自分が欲してる、女としての潤いも取り戻してみせるわ…」

 

 

to be continued...

 

 

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