「教祖様、あたし、来年は毎月上京してお会い出来るよーに、なります」

 

あれは、確か去年の11月、あたしが上京して帰郷を翌日に控えた夜のことだったわ

 

あたしの愛して止まない、定宿でもある、パレスホテル東京のバルコニーに出て

 

あたしと教祖様はホテルと対峙する摩天楼の夜景を眺めていたの

 

翌年は辰年であたしは48歳の年女になるわけだし、そのせいなのか、

 

「来年はあたしにとって必ず飛躍の年になるわ」って

 

あたしはいつものごとく、根拠のまーったくない、強い直感キラキラ、確信のもとに

 

教祖様にもそのままの気持ちをお伝えしたというわけ

 

「そうですか、キデさんはいつでもパワフルですね、

 

僕も楽しみにして、たくさん会えることをお待ちしておりますよ」

 

年が明けて、それから!!

 

うふふ、さすがに毎月上京とまではいかなかったけど、

 

それでも!!

 

出張の回数が増えたりだとか何だかんだで、気が付けば、

 

ほぼ2か月に1回のペースで上京して、パレスホテル東京に戻って来ては

 

あたしの心服して止まないメンター、通称・教祖様とお会いしてる

 

前回の2は純粋に出張と絡めて前乗りで上京して、

 

教祖様はもとより、あたしより2周りも年下なのだけど、

 

教祖様「彼女はキデさんと同じ匂いがしますね」と最初に見抜き

 

あたしも実は一目会ったときから、「この人とは縁がある!」と感じた

 

T嬢を交えた食事会が出来たわけだし、

 

あたしの元・初代第2愛人で、

 

あたし的には異例の「生活圏の愛人」という立場上

 

今もつかず離れずの距離を保つ、

 

ヒロシとも思いがけなくパレスホテル東京で久々に逢瀬さえも出来た

 

ちなみに、そのヒロシとの逢瀬は過去連載記事「飽食のひと」でも書いたとーり

 

そんでもって、今回4は、出張ではなかったのだけど、

 

うちの古ーいマンションが何と2週間もかけて、

 

エレベーターの点検をするとの暴挙に出たものだから

 

「わずか7階と言えども、

 

その間エレベーターなしの生活だなーんて考えられない!!」

 

と、言うことで、あたしは東京へ避難することに決めたのよ

 

それに、がんを抱えて、あらゆる抗がん剤を試した結果

 

次に試す薬がなくなり、断薬中の夫にだって、

 

毎日毎晩、出退勤のために7階もの階段を昇り降りさせたくない

 

だから、夫にも職場から自転車で5分のところにあるビジネスホテルを手配したわ

 

そーしたら、夫のヤツ、環境が変わって、

 

彼なりにもちょっとした旅行気分を感じているのか

 

ポテチとかたくさんの好きなスナック菓子を買いこんだり、

 

仕事終わりに自転車でふらふらと近所のファミレスなどを

 

順繰りに回っては、外食を満喫してるみたい

 

ホーント、安上がりな男で助かってます!笑

 

尤も、あたしも今更、彼がどーしよーとも興味もないから、

 

上京初日に連絡をしたっきり、後はほったらかしにしてるけどね

 

そ、ヤツにはがんにもめけず、

 

しぶとく生き残って貰えたら、もーそれだけでいい!笑

 

そーそ、夫でありながらも職場でのあたしの直属の上司でもある彼に

 

「もしも、仕事上、あたしのことを訊かれたら、入院中だとでも答えておいてね」

 

と予め、念を押したりしてね

 

ほら、先日、健康診断で飲んだバリウムがすっぽりと盲腸に入り込んでしまい、

 

バリウム虫垂切除手術で救急入院していたのは事実だったわけだし

 

「あぁ、分かった」

 

あたしが誰の指示も受けない、自由人であることを痛いほど熟知してる夫は

 

顔色さえも変えずに平然として返事をしたわね

 

それどころか、教祖様との待ち合わせ場所が東京駅であることを知った夫は、

 

職場を抜け出して送ってくれる、空港までの道中で

 

「それなら、今度はいっそのこと、

 

新幹線で行った方が現地での移動も不必要だから、いいんじゃないか?」

 

と提案してくれたりなーんかしてね、笑

 

そーやって、あたしは夫に見送られながら、

 

今年回目となる東京へと向かったのよ…

 

 

to be continued...

 

 

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