これからの医療を訪ねる

新板橋クリニック探訪(Dr’sファイル掲載より)

第19回:

真の健康とは症状が現れる仕組みを理解し、「リセット」すること

Q : 現代医療の問題点とは?

▲検査結果だけでなく、その根本原因を探り当てることが必要だ

A: 今の医療現場では、病気の原因究明のため、科学技術を駆使して「目に見えるもの」「観察できるもの」「測定できるもの」を探しています。レントゲンやCT、MRI検査の結果を示すデータ、採血データの測定値などがそれに当たります。もし、その見つかったものが本当に原因で、“原因さえ取り除けば病気は良くなる”のであれば、今の医療はたいへん役立ちます。

でも、観察できる原因はないけれど、明らかに症状が現れている方は多いですよね。医師は目に見える原因を見つけることを生業にしているので、見つからないと困ってしまう。時には無理やり原因付けしてしまうケースもあるかもしれません。原因がみつからないと、特定できないと、なぜ、どんなしくみで症状が現れているのか説明できません。そうすると、原因がわからない、治療の方向性もわからず、治し方もわかりません。患者さんは、なぜ症状があるのか?どうやったらよくなるのか?と不安になり、光がみえないまま、薬を飲み続けることもしばしばです。
そして、症状はよくならないのです。

対症療法が大部分であること、症状が現れるしくみがわからないこと、病の本当の姿を認識できないこと、健康と病の明確な定義がないこと

これらが現代医療の問題点といえるでしょう。