婦人科便り299 チーム医療の名の下に | 婦人科備忘録

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ある婦人科医の独り言です

ネタ提供ウェルカムですが
最近ご質問内容が
すでに記事になっていることが多くなってきました。
お手数ですが、まずはブログ内をご検索ください。

ネタ提供ありがとうございます。

 

大きな病院、特に大学病院だと

担当医が日替わりメニューなことは多くて

いわゆる「チーム医療」の名の下に

責任がぷかぷか浮いてしまう印象は否めない。

まあ、人と人とのハートフルな関係を求めるか

技術集団としての役割のみに期待するかは

結局のところ、好みに分かれる。

 

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Q.

総合病院の産婦人科に、がんと診断されるまで6回通院し、

一度も同じ先生に診察されませんでした。
イメージ的に、基本、

初診の時の先生が主治医になるものと思っていたのですが、

こういうパターンもあるのでしょうか。
その為、最終的に告知した先生もその時初めましてな状態でした。


諸々の疑問点を整理したくて、

「書面でこれまでの説明をいただくことはできませんか」

と伝えたところ、告知した医師が

急に態度を硬化させ「書面なんて出せませんよ!」と。

 

こいつぅ、カルテ開示請求してやるー

と、うっかり思いましたが

他の病院で手術を受け、経過がよかったせいか

めんどくさくなって放置プレイにしています。

(アンダーライン部分は私が勝手に想像した♥)

 

A.

徹頭徹尾、担当医制のところから

日替わりランチ的診療体制までいろいろです。

 

私調べでは医者個人は担当医制でいたいと思う人が多い。

忙しい病院ほど、そして強権的なぶちょーがいるところほど

日替わりランチでフルーツバスケット。

手術や処置などが最優先されてそちらに人員が割かれ

外来が割とやっつけ仕事である、という背景が垣間見える。

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日替わりランチもいい点はあって

いろんな医者の目を通るので

ものすごーく偏った診療にはならない。

逆にこの体制の悪いところは

カルテを事前に読んで予習しておかないと

患者さんに「・・それ、前回済みましたけど?怒」的な

抜けが生じ、信頼関係を見失いがちな点である。気まずい。

 

担当医制を敷いているところは

比較的外来が落ち着いているか

完全予約制で急ぐ必要があまりない病院かもしれない。

実は医者個人には担当医制が好まれる傾向にある。

だって人間だものbyみつを

「自分の患者さんだ」と思うからこそ

愚痴にもマダムの脂肪にも耐えられるのである。

 

ただし、こちらの体制での弊害は

中にはちょー偏った考えの持ち主や

手技や知識が未熟で、何かをどうにかして見逃したり

現在の医療レベルにそぐわない診療をしても

誰も咎める人がいない、という点。

医者は所詮個人屋号。

ここらへんの匙加減に個性が出すぎると危険です。

 

>「書面でこれまでの説明をいただくことはできませんか」

 

書いてあげればええやんね。

 

きっと当該マダムは手書きの走り書きでも

別段、かまわなかったはず。

私だったらいそいそとA4の紙に殴り書きしちゃうが

その担当の先生には、その診療の後

ちょームズカシイ手術が

待っていて思い煩っていたのかもしれないし

ちょうど左の足の小指に水虫がいたのかもしれない。

どっち。・・・っつーか二択??

 

マダムの経過もよかったとのこと

嫌なことは忘れて

今日食べる新作パフェでも想像し

ご機嫌を直してくれたまへ。

 

私もそうする。