婦人科便り248 脂肪と手術時間 | 婦人科備忘録

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ある婦人科医の独り言です

ネタ提供ウェルカムですが
最近ご質問内容が
すでに記事になっていることが多くなってきました。
お手数ですが、まずはブログ内をご検索ください。

ネタ提供ありがとうございます。

 

 

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Q.

手術時間が予定していたより短く、

その理由が「お腹の脂肪が少なかったから」

と執刀医から褒められました❤️

脂肪と手術時間の関係は大きいですか? 

 

A.

大きいです。


ご本人が痩せていると、

そのことを指して

「もう一人の助手」と言ったりします。

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以前にも書いたと思うが、

私はおでぶが嫌いではない。

なぜなら

私が作った大事な格言として再掲するが

 

でぶは丈夫

 

けだし名言。皆々も心してメモしておくように。

 

おやせが手術の翌日、ひいひい言って寝込んでおり

やれ食欲がないだのやれ痛み止めが効かないだの

頭痛がするだの腰が痛いだの、

言いたい放題不平不満が多いのに比べ

(注:そうでないおやせもいます)

おでぶは

痛いですぅ、でもお腹も空きました♥

と、実にかわいい。

食欲に忠実に行動するため

どんなに売店が病室から遠くても

這ってでも行こうとするし

セ●ンイレブンが病室から遠い、という理由で

さっさと退院していく。元気極まりない。

ちなみに栄養満点であるからか

創の治りも早いので、見ていて安定の安心感があります。

 

駄菓子菓子

 

そんな可愛げのあるでぶであっても

術中はその豊富な脂肪で執刀医の行く手を阻む。

下手すると、どうでもいいその脂肪組織から

じゃかじゃか出血したりして

げんなり&しょんぼりすること風林火山。

 

一般的に、子宮体がんのリスク因子に

肥満

があり、たいてい患者さんは丸ぽちゃ。

お腹を開けるまで一苦労で、

かつ、お腹の厚み分、子宮や卵巣までの距離が長くて

みんなで井戸を覗き込むように手術してたっけ・・・

 

しかし今や時は令和。

初期の子宮体がんなぞ、

腹腔鏡やロボットが大活躍しており

ポートを作って腹の中に入ってしまえば

特にでぶでも気にならなくなるため

そういった意味でも内視鏡手術で手術が可能なら

その提案に乗った方がご本人も執刀医も楽である。

 

蛇足ですが

 

子宮筋腫=筋肉質でがっしり、総じておおらか。

     ただし自己主張が強い

子宮内膜症=線が細いおやせ、

      不平不満が多い。

といった印象があります。あくまで私見。

あと、子宮腺筋症のマダムは

譲らないですね~。絶対に己を曲げません。

子宮筋腫マダムの方がいったんこちらを信頼しちゃうと

とことん、どうした?ってくらいお任せモードに入るイメージある。

あの潔さにはいつも感服。

 

・・・いかん、蛇に足がついてすでに恐竜。

いたらんこと書くとすぐに

お叱りコメントいただいちゃうので

ここらへんで。