さて、腫瘍マーカーシリーズ
最後を飾るのはCEA(癌胎児性抗原)です。
これでなんとかお約束を果たせたのではないかと思われ。
婦人科ではこのCEAと、
先述したCA125,CA19-9を合わせて
3つをよく使います。
(子宮頸がんはこれに加えて
SCCを使用する・・・おっと
もう一個あるじゃん。しまったー てへ)
婦人科では主に卵巣がんが疑われるときに測定しますが
これは卵巣の腫れが
消化器(胃・大腸など)からの転移かもしれない
ということを想定して検査に出しています。
領土問題が常に婦人科と外科の間にあるからねー
まあ、卵巣がんが転移性であっても
婦人科で摘出しちゃうことが
多いんじゃないかなとは思いますが
そのあとの消化管がんの治療は外科に移行します。
主に抗がん剤の治療になるでしょう。
卵巣に転移しちゃうような胃がんや大腸がんは
進行がんで、よそにも転移している可能性が高く
いわゆる病期(Stage)も進んでいることが多いのです。いやだねー
CEAは胎児の消化管に多く存在するタンパク質で
きっと臓器がどんどんできていくときに
使われるんですな。
受精卵が胎児に育っていく過程で
出現するタンパク質は数多くて
中には生まれた後もほかの用途に
再利用されるものもあるんですが
(免疫系なんて、その最たるもの)
どうもCEAは生まれた後はお役目を終え、
成人では消化管のどっかでひっそりと
余生を送っている模様。
ところが、ひとたびそこに「がん」ができると
やおら頑張りだす。ご苦労様だが
私の予想では、消化管に使われる細胞が生まれ、
その数が増えるときに必要なんじゃないかなー
と思います。知らんけど
きっとそのうちどこかの天才が
そのお役目を解明する日が来るかもしれません。
私が生きてるうちにわかるようになってほしいもんだ。
めっちゃ蛇足ですが
死ぬまでに知りたいのは
ガラスの仮面の結末と
UFOの正体
です。どうでもいいか
話を元に戻そう。
健診で希望すればオプション検査として
腫瘍マーカーを測定してくれますが
これが高いからと言って、即、がん?!ではないことは
先述のCA125,CA19-9と同じです。
CEAは特に、タバコ吸ってるとちょぴっと上がる。
医者の前で「吸ってませんけど?」と涼しい顔しても
これと臭いでわかっちゃうよーだ。犬か?
タバコは卵巣機能にも悪いので、
ほんとに吸わないでほしい。
タバコ吸いながら更年期治療とか
極悪非道、言語道断、焼肉定食です。
本末転倒この上なし。
他には肝硬変だの、腎不全だの、
糖尿病のひどいのだので
やっぱり値は上がるらしい。どれもいやだね~泣
ま、結論としてこれが高いからと言って
落ち込む必要はありませんが
せめて禁煙して検査に臨むくらいの
気概はあっていいと思うYO
もし健診でうっかりオプション付けちゃって
再検査に回されたら
大腸カメラと胃カメラが待っている。けけ
あのちょっとした拷問を回避するべく
たばこ、絶対、ダメ!を
守っていただきたいと思います。