婦人科便り111 内診室でのお作法 | 婦人科備忘録

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ある婦人科医の独り言です

ネタ提供ありがとうございます。

 

やまとなでしこより素敵なお便り。

 

Q.

内診がある日は、極力脱ぎ着しやすい服装で行っています。
内診が終わった後は大急ぎで身支度を整えて診察室に戻っています。
しかしパソコン入力が終わっていない時があります。
先生をお待たせししないように…との思いでいましたが、

早過ぎるのは迷惑でしょうか。

 

萌えしかない

 

萌えで死ぬかと思った

まあ、こんなやまとなでしこは近年、絶滅の危機に瀕している。

 

日々邪険にされているため

急にいろいろ親切にされると

却っていたたまれないのであるが

気にしなくてよいです。

電子カルテが始まって以来

いまだかつて人類が経験していないような事案発生中。

カルテに翻弄される中高年の医師多発。

ごめんね、カルテばっかり見て顔見てなくてー

いちお、ヘアスタイルと化粧の感じは見るようにしてるYO!

 

けだし、内診室のカーテンの陰から

なかなか出てこないときは確かに気になりますが

それでも別にかまわないのです。

パンツと靴をお忘れなきように出てきてくれれば、

もうそれで。

(内診室のスリッパをはいて、靴忘れるのと

パンツ履き忘れて帰るのは内診室あるあるなのだ)

 

いつだったか、

がん検診希望と称して「和装の美マダム」来た。

一通りお話を聞き、はい、内診台へどうぞとご案内したら

まあ時間がかかりまして

いつまでもしゅるしゅるしゅるしゅる衣擦れの音しか聞こえず

その時だけはちょっと、ええと、そのう、

 

いらっと

 

しちゃったよねごめん。

きっと一番素敵な自分で来てくれたに違いない。(と、信じてる)

 

そういった服装のTPOを間違えなければ

別段、それぞれ個性の範囲だし

その個性の範囲も実は観察対象だったりするので(楽しい)

お好きな服(和装以外で)を着てきていただければよいし

たまにスキニージーンズが脱げずに

内診を次回に回す方もいらっしゃるが

スキニージーンズはちょっと危険である、

注意事項としてはそれくらいです。

 

老婆心だが、内診室では全裸の必要はない。

 

 

ときどーき生まれたままの姿で

内診台に乗らんとする勇者がおられるが

そこまで医者にサービスする必要は迫られないので

部分的にお見せいただければと思います。股さえ見えればよいのです。

 

逆に、季節柄、冬になるとご高齢の大マダムは

まるでらっきょうのように剥いても剥いても

まだ下に肌着をきておられるが

温暖化の昨今、ヒートテックなどをご考慮いただき

枚数を減らす時期に来たのではとご提案したい。

寒くないようにっていうあなたの気持ちはようくわかっているのですが

ちょっと体温が上がるほど着込むってどうよ?

 

いろいろ書きましたが

あなたが思うほど私たちは気にしていないので

気にしてもらおうと思うとかなり奇抜なアイデアが必要。

お気軽に受診していただければ幸いです。