君の隣 17 | 嵐にまみれて ~嵐妄想小説~

嵐にまみれて ~嵐妄想小説~

にのあい 磁石 末ズ 大宮 LOVE♡
いつでもニノちゃんが主役♡
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噂の絵を一人で観に行った

美術館に入り 特賞の絵を探して 

足早に歩く 

正直ニノ以外の絵はどうでもいい 

佳作入選 とダラダラと続く部屋を抜け

角を曲がるとひときわ大きなスペースに出た



一枚の絵の前に

見覚えのあるガッシリとした男が

惚けたように絵の前に立っている


 
岩田… 



俺は見つからないように

慌てて柱の陰に隠れ様子をうかがう 

しばらく動かなかった岩田は俯いて 

何かを吹っ切るように

足早に去って行った 



なんだあれ?



ニノの事散々嫌って嫌がらせしてるくせに
 
見に来たんだ?


俺は隠れていた柱から出て

岩田が見ていた絵の前に立つ



【 特選 大野智 】




大きな絵で 

薄明かりの部屋の中に立つのは

少女と見まごう繊細な横顔 

真っ白な肌をした少年の裸の絵だった



見た事無い部屋の窓辺に

一糸纏わぬニノがこちらを背にして

立っている 


華奢な身体は 少女のような丸みはないが 

硬くて青い果実のようで

熟れる前に歯を立ててみたい

ストイックで扇情的な背中




誰かに呼ばれたように見返る横顔は

愁いを湛え

ともすれば泣いてるようにも見える



深く濃いオリーブグリーンのカーテンは

引かれてはおらず 

窓ガラスの向こうには

暗い夜が広がっていた 


灯された蝋燭の明かりで浮かび上がる部屋


窓に映るニノの横顔は

背中越しの横顔とは違う

妖艶さを漂わせ誘っているようだ




ゴクリと喉の奥が鳴る



真っ白な肌に赤い着物はきっと映えるだろうに

足下に落ちている

赤い着物を脱がせたのは誰だろう?



触れてはならない物に触れたい…

あの真っ白い肌を抱きしめ

組み敷いたらどん声で啼くんだろう…



ほの暗い欲望に火が灯るように

目が離せないそんな絵だった



俺のようなど素人にもこの絵のすごさがわかる



クラスの女子どもが騒ぐのも無理ないな

岩田も見に来ていた…

クラスの 学校の連中は

何人ぐらいこの絵を見に来たんだろう



この絵の前では男も女も惚けたように立ち止まり 

しばらくすると我に返りと立ち去っていく 

ある意味怖ろしい絵だった


この絵のせいでニノは

校内の密かに話題な人物になっていた 

先生達には決して悟られない 

学生等の暗く淫靡な話題の的だった






その日は季節外れの台風が

接近しているのか

昼だというのに空は真っ黒に雲が垂れ込め
 
いつ雨が落ちてきてもおかしくない

そんな昼休み終り 

ニノが教室に戻ってこない

あいつは決して真面目な学生とは言えないが 

授業をサボる事はないのに…



みんなに聞いて回るが

誰も行き先を知らないという




嫌な予感と不安だけが増幅してゆく



 
岩田が「帰ったんじゃねーの?

売りの仕事が入ったとか?」

「やだー 岩田くん」



ゲスな奴等の笑い声が俺を苛立たせた



鞄は置きっ放しだったので

帰ったはずはない 


ニヤニヤ下卑た笑いをしてこっちを伺う

岩田がさっきから感に障っている




放課後 岩田は落ち着きを無くし

ソワソワして何するわけでもなく

人気が無くなるまで 校内をぶらついていた 


気づかれないよう後をつける



人気の無い図書室

その奥 書庫に入っていった



こっそり覗くと


いた!


ベルトで後ろ手に括られたニノは

首輪を塡められ 

スチールの本棚に繋がれていた


抵抗できないニノの前に

ナイフをちらつかせ

自分のズボンのチャックを開けて

岩田自身を 咥えるよう脅している

ニノの赤い舌が覗いた瞬間

頭に血が上った



引き戸を思い切り開け

中に飛び込む

体当たりを喰らわせ 

倒れた岩谷に馬乗りになり

力任せに殴った