救い様の無い現実世界で、眠りから醒めない夢ノ中で僕に何かを言い掛けた懐かしい君… | Door ~狂ッタ思考ノ心理学~

救い様の無い現実世界で、眠りから醒めない夢ノ中で僕に何かを言い掛けた懐かしい君…

夢ノ中、何時もの様に現れる君が、僕に何かを伝えようとしている

それは、どこか物悲しそうな表情で、強い目をして僕を見詰めている

表情は見えているのに

声が聞こえない

優しかった記憶が脳裏に蘇る

無邪気に笑えた日々が、何よりも幸せだった…

幸せは、永遠ではなく、ある日突然前触れも無く跡形も無く消え去り、君も影も色も夢さえ残さず、この現実世界から旅立った。

君がくれたモノ

君が僕に残したモノ

全ての優しいを空に棄てよう

大丈夫、

何を棄てても

何かを忘れても

あの日々は

確かに存在し、確かに過ごした時間だから

消えないから。

あの悪夢の連絡から数年が経った今…

あの日、

夢も希望も愛も消えた夜

また、僕は歌を歌うと決めた決意の夜

それでも、まだ君は確かに

この世界に存在していた

声も聞こえた

姿も見れた

僕は歌った、いつか君に届く様にと

けれど、

日に日に衰弱して行く身体

日に日に病魔に蝕まれて行く身体

強がって居た

最後に見た君は痩せて居て、

僕の歌は届かなかった…

あれから数年

悪夢は現実になり、

ー君ハ死ンダー

とにかく、優しかった。

優しすぎたんだよ。

自分の身体より、僕の事を心配したり、

たまに連絡すれば

元気な振りをして、

たまに連絡が来れば

元気な振りをして…

ふいにバンド継続が危うくなり、

考えていた時くらいから、

連絡は途切れた。

電話番号が変わったのか知らんが、

繋がらなくてね。

実家も引っ越してたから、連絡先は

知らんかったし。

2年後くらいかな、悪夢の電話が来たのは。

母親から。

何故、部屋を出て行ったか

何故、連絡が無くなったか

何故、会わなくなったか

何故、私からの電話なのか

彼女からの最後の言葉を聞いた。

ま、別れ話はしてないんだよ。

正式には別れてない。

ただ、

色々あったんだよ。

俺は、別れたく無かったし、

彼女も、そうだったと母親が言ってた。

ただね、悟ってたんだよ、

ずっと体調が悪かったし。

同棲してから

体調が悪くなり、仕事から帰ったら

寝てる日も多々あったし、

とにかく熱はあるし、なかなか起きなくてね。

で、実家に帰って。

たまにの連絡と、たまにのデート。

一体、何の病気かとか聞いてないが、

俺が病院に行こうと言っても

大丈夫しか言わなかったから、無理矢理でも連れて行けば良かった。

今もまだ、はっきり覚えてます。

誕生日とかは

忘れましたが…

僕、人の誕生日とか覚えられないから。

でも

顔も声も会った場所や行った場所は

ある程度は覚えてます。

名前も。

あ、レコーディングの休憩中、ボケと歌詞の話をしてたんだよ、これ○○○ちゃんの歌詞?って。

その時、○○○から電話が来て、今日は私の誕生日って言ってたな。

元気ない声で。

ちなみに、その歌詞は休憩後に歌う曲でした。

仮タイトル、ルナシーでした。

懐かしいね。




忘れないよ、2人で見上げた空と月を…


って、言うのが最後の歌詞なんだが、この一文で全て詰まってるんだよ、俺の中ではさ。


では、明日も仕事だし、思い出の曲を聴いて寝よう。


上原あずみさん、無色。




俺が良いからって聞かせたら、かなりハマって、仕事から帰ると、飯作りながらエンドレスリピートで流れてたな…

飽きない?と、聞いたら

飽きないよと。

オヤスミナサイ…