僕が中学生になって初めて習った英語、Do you have a book ?
そんな英語だった。

I have a book. とか、Yes I have. とか、今思うとなんでそんなデタラメを教えるのかと、文部省を恨みたくなる気もしますけど、まぁ日本の英語教育なんてそんなもんなんでしょう。

ところで、日本語や英語だけでなく全世界に共通する、「言語の目的」
それは意思の疎通をするということ、思っていることや伝えたい事を伝える、或いは知りたいことを相手から得るということが目的なわけですよね。
決して会話をすることが目的ではないのです。

A君: Do you have a pen ?

B君: Yes I do, I have a pen.

A君: Can I borrow your pen ?

B君: Yes you can, you can borrow my pen.

A君: Would you please lend me your pen ?

B君: Here you are.

正確には思い出せないけど、大体こんなような会話が教科書に書かれていたのを覚えてます。
これ、多分英語としては間違ってないんでしょうね。
でも、会話としては、意思の疎通という観点からはまるで現実離れしていて、本来の目的をまったく果たせていない事は、誰の目にも明らか。

こんな会話は、、

A君: Do you have a pen ?
B君: Here you are.

この2行だけで十分なんですけどね。

だって、2人が同じ場所で ”ペン持ってる?” って聞かれたら、どうしてペンを持ってるかどうかを聞かれているのか、聞かれた方はすぐわかるでしょう。
多分、ペンを使いたいけど持ってないから、もしペンを持ってたら貸して欲しいなぁって思って質問してるはずなんですね。
だったら、持ってるよと答えるのも悪くはないけど、さっとカバンからペンを出して、”はい、これね”で何も問題ないんですけど・・・。

で、結局こんなアホな英語を学んだおかげで英語にはロクに興味を持つこともなく大人になってしまったのは、きっと僕だけではないはずです。

ちなみに、ある日本のレストランに食事に来た外国人のお客さんがメニューを見ながら、ウェイトレスに

"Do you have a chicken ?"

と質問したら、ウェイトレスからは

"No, I don't have a chicken." と答えたという話を聞きました。

鶏肉料理はありますか?
という質問に対して、
いいえ、私は鶏肉を持っていません と答えたんですね。
ウェイトレスは手に鶏肉を持っていなかったのでそう答えたのですが、お店のメニューには鶏肉の料理はあったわけで、こういうところに弊害があったなぁ と思うわけです。

最近の中学、高校の英語はどんな事を習ってるんだろう?