2018.10.29 入院101日目 転院初日
6:30 自宅を出発。
高速道路に乗りました。
高速で二時間のところにある転院先のS大学病院。
付く頃には雨が降っていました。
ちゃーちゃんは無言で、どこか緊張しています。
9:00 ようやくたどり着きました。
受付をして、違う棟へ迷いながら行きます。
10階の西病棟。1014号室。
セミクリーンルームの四人部屋です。
相部屋なんて初めてだぁ・・
勇気を出して大きな声で「よろしくお願いしまーす!」
Taさん、
Saさん、
Iwさん。
みなさん40代~60代。
優しそうです。
なんだか自己紹介になったので、
”ちゃーちゃんです。
白血病で、移植のためにこちらへ来ました。”
Saさんはもらい泣き・・
みなさん違う病気ですが、抗がん剤治療や、移植をするのだそうです。
11:00 主治医の先生が見えました。
若い女医のK先生です。
14:00 母は、ファミリーハウスの代表の方に連絡をして、アパートへ連れて行ってくれること
になりました。
たまたま通りかかったパパも連れて行きます。
車で五分くらいでしょうか。
道に車を停めて、”ここから歩きます”
(えっ??車も入らない道なの?)
パパは時折こっちを向いて、”ここじゃね?”なんて色々指差します。
案内されたのは築40年くらいのアパートです。
ユニットバス、家電、布団つきです。
利用者ノートと言って、利用者が感想を書くノートがありました。
半年前くらいに利用した方が
”おおきいゴキブリがいましたが捕まえることができませんでしたので、よろしく。”
”自転車のタイヤがパンクして利用できませんでした”
何やら不安なことばかりです。
鍵を譲り受け、病院へ戻りました。
帰り道、パパは私のことを見てはプププと失笑します。
”すごいところに住むんだな・・”みたいな顔して。
19:00
少し、不安になって涙することもありましたが、すかさず同室の方が「母親」のように助けに入ってくれています。
夕食後、「またね」って別れました。
父と母はスーパーへ行って、母の食料と「ゴキブリほいほい」の買出しです。
アパートに荷物を降ろして、大雨の中パパは自宅へ戻りました。
母は・・・早速片っ端からゴキブリほいほいを設置します。
カップラーメン食べて、シャワー浴びて、洗濯をしようとしたら・・・・
母の足がゴキブリほいほいに捕まってしまいました。
先が思いやられそうです・・
明日からちゃーちゃんは全身の検査が待っています。
忙しくなりそうです。
この頃、私達はちゃーちゃんを「エリート」と呼んでいます。
あんなに沢山の無能な白血球がいたのに、1回の抗がん剤治療で寛解になり、
1年の地固めをすることなく移植を迎える。
まさに白血病の「エリート」だね!
ちゃ:はいっ!エリートなんで!
父:よっ!エリート!
2018.10.30 入院102日目
6:30 ちゃーちゃん起床。
9:00 母到着。
(本当は面会は午後2時からなのですが、母はこっそり行きます。)
10階の病室からは海が見えます。
今日は、海の地平線に虹が見えました。
11:30 婦人科へ受診。
(卵子凍結保存について、説明を受けようと思います)
①今日血液検査をして、卵巣の機能を調べる
ただ、すでに抗がん剤治療をしているので卵巣機能が低下している可能性があります。
②今週金曜日に結果がでるので方針を決めましょう。
・白血病の治癒後5年後に卵子(保存分)が使用可能になる
症例では27%くらいの妊娠率。
卵子をとるのは非常に痛い。
お腹に針を刺して1つずつ取る。
最低7~8個は必要ですが、0個の人もいる。
体に針を刺すので体のダメージは2~3週間は残る。
移植の日からしてやるならすぐの方がいい。
年齢的にも若いので、医院長の許可が必要になります。
最近、17歳の子が(交通事故)親の強い希望で取りました。
保存料は初年2年間は8万円、以降一年毎に78,000円です。
13:30 やっとお昼。
卵子の凍結保存についてちゃーちゃんに聞いてみた。
ちゃ:う~。
もう体に針を刺す、とかは嫌。
赤ちゃんねー。あんまりピンとこないかな。
前の病院でも、妊娠は無理かな、って言われていたから諦めていたよ・・
(17歳にして、女性の喜びの1つを失う覚悟をしていたのかと思って、母は泣けました。)