母が咽喉癌ステージ3であると宣告され、全摘手術をすることに決めました。

 

主治医が政治家である与謝野馨さんも、同じ全摘手術を受けたけれども、プロボックスという器具をつけることで声を取り戻したんだよ、と教えていただき、希望の光が射しました。

 

家に帰って与謝野馨さんについてネットで調べると、当初は部分切除と放射線治療をしていたようですが、副作用で血尿が止まらなかったことや、食べたいものが食べられず体重が激減してしまった、とありました。結局、後で、全摘をしたそうです。政治家なので、声が出ないことは致命的だったので、なかなか決断できなかったのでしょう。しかし、全摘してもプロボックスで声が出るようになり、政治家を引退してしまったことを後悔したそうです。

 

診察の後は、看護師さんから詳しい説明を受けました。

 ・口で吸うことができない。ストローが使えない。

 ・匂いがかげない。

 ・気張ることができなくなるので、便が出にくくなる。

 ・風呂に入る時、髪の毛を洗う時、首の穴から水が入らないように気をつける。

 ・乾燥した空気を吸うと気管を傷めるので、加湿器が必要。

 ・埃を吸わないよう、専用の首に巻く布を常用する。

 ・痰は自動的に出てくる。

 ・くしゃみや鼻水は出る。

 ・身障者になる。

 

人間の鼻は鼻毛や粘膜があって、空気に湿り気を与えたり、埃を取り払うフィルターの役割をしている。人間の体は本当にすごくよくできているなあ、と改めて、驚きました。

 

ビデオでは、実際に全摘した人々が元気に生活している状態が映し出されていました。プロボックスという器具がなくても、声を出している人もいました。この方はかなり練習したそうです。

 

その後、MRIの検査診察、歯科ではマウスピースをつくるために歯型をとりました。

 

これまでに、CT、MRI、PET、エコー、血液検査、足の静脈検査等、あらゆる角度から検査してきました。

 

国立がんセンターに転院してよかったです。地元では全摘の手術ができる病院はないので、全摘手術を提案すらされませんでした。

 

もっと、早期に発見できていれば、全摘する必要はなかったのですが、過去を振り返っても仕方ありません。

 

今できる手段の中で最適なものを選ぶしかないと思っています。

 

与謝野馨さんの著書「全身がん政治家」

 

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