病院では

普段自分で管理している医療用麻薬

『オキシコンチン』とレスキューの『オキノーム』は

管理がとても厳しい。

 

この2種類の薬は入院してすぐ

薬剤師さんに持っていかれ

朝8時と夜8時に飲む分だけ

看護師さんに都度渡される。

さらに私が口に入れて

水と一緒に飲み込むのを

ジーッと見て確認される。

 

今回持参し預けたオキシコンチンは

水曜日の朝の分までだった。

その後は呼吸器科主治医キラ先生の提案で

呼吸を楽にする作用のある『MSコンチン』に変わることになっていた。

ベースがMSコンチンになると

レスキューは『オプソ』になるとのことで

オキノームは処分されることになった。

 

 

癌性胸水を溜まらなくさせるため

わざと炎症を起こして

胸膜と肺とを癒着させる薬を注入してから数時間後

急激な発熱とともに辛かったのが

管が挿してある右腕付け根の猛烈な痛み。

 

その夜8時担当看護師さんが

いつものように痛み止めを持ってきてくれたとき

私は仰向けの状態だった。

薬を飲むため

助けられながら起き上がったのだが

激しく痛む右胸上部に

顔を歪めて「いててててて」

思わず声が出てしまった。

 

初めてのMSコンチン。

紫色でなんだか毒々しく感じるが

仕方なくそれを飲んだら

看護師さんに言われた。

 

「オプソも飲みましょう」

 

え?

 

ひ 「いや、いらないです」

 

看 「そんなに痛いのに?」

 

ひ 「我慢できます」

 

看 「我慢なんてしなくて良いんです」

 

その後ー

何度も拒否したんだけど

猛烈に看護師さんに勧められた(+_+)

 

仕方なく同意して初めて飲んだ

オプソって液体なのね。

しかもめっちゃまずい(*_*)

うへー

 

ロキソニン

NSコンチン

オプソ

 

どれがどんな風に効いてるのか

正直よくわからないが

その夜はそれほど痛みに苦しむことはなかった。

 

 

 

6/30 木曜日

 

機械を確認すると

水曜日の癒着術後

胸水はほとんど抜けなくなっていた。

きっと癒着できたから胸水が湧かなくなったんだ

そう思うことにした

…というかそう思いたかった。

 

 

入院前の説明では

1番目の薬剤でうまくいけばそれで終了。

だめだった場合は2番目の薬剤を注入する。

2番目がだめなら3番目、と

どれだけやっても駄目な場合もある。

それによって入院期間の長さも決まる。

そういう話だった。

 

今回水曜日の薬でだめだったら

金曜日に次の薬を、という話が出た。

 

どうか1番目の薬剤でうまくいってますように✩

 

そんな思いがつのる木曜日午後

友人Myが来てくれた。

熱が上がったり下がったりしてる私のために

メイバランスや青汁など気遣いの品色々ありがとう~♡

 

入れ替わりに来てくれたYEちゃん

この日も仕事帰りに寄ってくれたミエさん

ありがとう~

 

 

そして…

友人が帰った後

キラ先生が病室に来て仰ったこと。

 

「100mlの薬を入れたので

その分の水が抜けてほしいんだけど抜けてこない。

もしかしたらまた管の先端の位置が悪くなってるかも。

明日CTで確認しましょう

管を挿してる意味がなければすぐ抜きます。

そしてここにいる意味もなくなるので退院です」

 

 

え?…また管の位置が…?

癒着術の結果は何も言われなかった。

 

熱はロキソニンで下げてもすぐに38℃台

 

つのる不安な気持ち…

 

 

 

 

7/1 金曜日

 

午前中、いつものレントゲンに加えてCT撮影。

 

お昼少し前に

ケモ仲間のメムさんが外科外来の帰りと言って

顔を出してくれた。

メムさんが帰り、しばらく後には

この日午後から予約という

同じくケモ仲間のくりくりさんも

さくらんぼを持って病室に来てくれた。

2人とも治療で大変だろうにありがとう…。

 

 

 

この後ノートPCを持ってキラ先生が来た。

 

見るのが怖かった

私の肺の現在。

 

いくつかの画像のうち

一番綺麗だったのがドレーンを挿した翌日火曜日。

右肺の黒い部分が大きい。

水曜日には真ん中あたりに水たまり(白い部分)が。

木曜日にはその水たまりが少し大きくなっている。

 

キラ 「肺の上の部分は癒着できています。

    これは狙い通り」

 

ただ全部というわけにはいかなくて

やはり水が溜まってきている。

水たまりの場所は葉間というところで

 

キラ 「ぼくたちの手だしできないところ」

 

なんだそう。

もう外から抜くことはできないらしい。

 

木曜日以降水が引けなくなった理由について

 

キラ 「肺が膨らんて押されたことと

    筋肉が動いたことによって

    管の先端が皮膚のところに出てしまってる」

 

すでに胸腔内にないので

挿してる意味が何もないとのこと

 

キラ 「癒着術って完全にうまくいく人って滅多にいないんです。

    たまにはいますけどね」

 

なんとなく…知ってはいたけれど…

 

キラ 「なので今から管を抜きます」

 

CT画像は見せてもらえなかった。

 

 

管を抜く処置はそのまま病室で

ガチガチに固定したガーゼを剥がし

皮膚と管に縫合してあった糸を

パチンパチンと切って抜いた後

 

 

キラ 「まず練習ね。息を吸って~吐いて~止めて」

 

す~は~

 

キラ 「ここで抜くから。良い?」

 

練習だったね。

 

キラ 「じゃ本番。息を吸って~吐いて~止めて」

 

す~は~

 

で抜けたみたい

特に痛くも何ともないけど

これって練習いる?

 

 

管を抜いた後

麻酔無しで二針縫合。

今までの激痛を思えば

チクリもまったく気にならず。

 

 

 

その日の夜も熱が38.3℃

 

今後1週間ぐらいは熱が上がるかも

と言われた。

 

それでも

入院の意味がないということで

7/2 土曜日 退院。

 

 

(退院したことをブログ上お知らせしなかったことで

病院にお見舞いに来てくださった方

申し訳ありませんでした( ..)")

 

 

キラ先生にも

欽ちゃん先生にも

「呼吸が苦しくなったらすぐに病院に来てください」

と言われ

 

果たして…癒着術はやってその効果はあったのか

これから…どうなるのか

 

不安を抱えたまま帰宅。

 

 

 

 

 

6日後ー

 

 

昨日 7月8日 金曜日

呼吸器科&外科

退院後初外来。

 

呼吸器科にて

レントゲン撮影の結果

「胸水の状態は概ね変わりなし」

とキラ先生に告げられた

 

その結果に思わず

「良かった~~」

とデスクに伏したら

 

キラ先生も

「僕も正直レントゲン写真見るの怖かったんです。

  これ見てほんと良かったと思います」

 

先生だってどうなるかわからないんだよね。

 

ただ

「苦しいことは苦しいでしょう」と言われ

在宅酸素の話も出たけれど

一歩を踏み出す勇気が出ず

保留にさせてもらった。

 

 

外科に行っても

欽ちゃん先生から

「上にあった空気が抜けて肺が癒着しています。

これで今の胸水はなくならなくても

これ以上は増えないと思います。

良かった。今日はまた入院になるんじゃないかと思ってました。

その対応を色々考えていたんです」

 

困った患者で申し訳ないけど

先生が良かったと思える結果だったことは

とりあえず良かったと思う。

 

ここでも

「苦しいことは苦しいでしょうけれども。

きぼう野さんが頑張れるなら

あまり水は抜かない方が良い」

と…。

水を抜くことは

体力を消耗させてしまうからだね。

 

 

 

 

余談だけど

空気が抜けた瞬間のことは明確に覚えている。

それは入院2日目の朝のトイレにて

便秘気味の私が

きぇ~~とお腹に力をいれた瞬間

ゴボゴボゴボゴボ~~

すごい圧力がかかり

空気が抜けるとここが泡立つと聞いてた

機械の一部が泡立ったのだった。

いやしかし…

このときは一瞬息が止まるかと思ったなぁ…

トイレで…

あんな恰好で…

 

 

 

 

まだまだ

体調は芳しくなく

ネガティブの穴に入り込んでるけれど

この体験談がいつか

良い例となれたら…

 

 

 

長々とお読みいただきありがとうございました

 

 

 


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ありがとうございました☆゛