過労死大綱改定案最終が出されました。
「改定案では過労死や長時間労働の問題が指摘されている「重点業種」に「芸術・芸能分野」を加えた。宝塚歌劇団の女性俳優が昨年9月に急死した問題が起きるなど、芸能従事者の過酷な待遇を反映した可能性がある。」
改定案全文をネットで読むことができます。
https://www.mhlw.go.jp/content/11201000/001258653.pdf
宝塚歌劇団に関係しているのは
p24,25,32,47 などでしょうか。
特にこれだけは読んでいただきたいです。
p118 委員提出資料1
2024年過労死防止大綱改正にあたっての意見書
協議委員 弁護士 川人 博
(過労死弁護団全国連絡会議代表幹事)
この中にこうあります。
「とりわけ、日本を代表する芸能プロダクションや劇団において発生した一連の事態は、海外からも注目を浴びることとなり、日本における文化活動への信頼を損なうことになりかねない。」
「第一に、芸術・芸能の分野は特殊であるという観念を打破し、健康な職場なくして健全な文化活動は成り立たないとの考え方を定着させることが大切である。」
個人的には委員提出資料3も本当にこれは必要と思って読みました。高橋委員による学校教育現場での労働問題の提起についての資料です。ぜひ読んでいただきたいです。
引用ここから
高等学校、大学、専門学校、各種学校などにおいて、学生・生徒が労働条件をはじめとした労働関係法に関する理解を深める機会を設けるために「働くことについて考える授業」を行っているところである。
引用ここまで
ところで全ツ。
「いつまでも宙組の過去のことをほじくり返すのは一部の人で、ほとんどが全ツを待ち望んでいる」というポストがありました。今回の宙組で起こったことは、決して特殊な例ではなく、俯瞰が必要な事例なのだと思います。「一連の事態」なのですよ。これは「健全な文化活動の話」なのです。いつまでもほじくり返されたくなかったら、健全な方向を見せるべきでしょう。
安易なスタートをそのまま好意的に受け入れている宝塚ファンのあり方はどうなのでしょう。また悲劇が繰り返されたときに、誰も責任取れる立場にいません。勝手ですよね。また「たったひとりの死」だからと見ないふりして進むのでしょうか。少なくともさらなるパワハラがないと言い切れる状況が見えるように示されて、初めて「スタートしてもよいかもね?」くらいだと思います。
だから「全ツ発表は劇団の暴挙だ」とここに残しておきます。