何を読んでも何を見ても、「絶対上級生たちはやっていない、宝塚歌劇団にパワハラなんてない」と信じて疑わない人たちが一定数いるんですね。その人たちのポストが流れてくると、正直なところ具合が悪くなります。

 

舞台を観ていればわかる

お茶会に出れば人柄がわかる

小さい頃から知っている

御家族が絶対やってないと言っている

 

「やってない」がスタートなので、劇団公式HPの14項目も何も目に入らないようです。昔から「つける薬はない」と言いましたが、昔からたぶん一定数のそういう方々がいらしたのでしょう。

 

宙組チケットは即完売した それがファンの心の表れ

舞台に立つことが無実の証明

精一杯拍手を送りましょう

 

洗脳恐怖映画を観ているようです。

勘弁してほしい。

 

「宝塚だからね」「宝塚かと思ったよ」「宝塚になってる」は決して賛美の意味ではなく…いろいろな意味で使われてきました。踊りと歌と照明と生オケ(半分録音)の「総合」で見られるまでのレベルにしている。宝塚マジック、いわば魔法をかけたようなもの。それぞれを見たら決してレベルは高くなく、特に肝心なお芝居に関しては脚本、演出も含めて「それだけ」ではなかなか見られるものにはなっていない…。試しに照明も歌も踊りもないストレートプレイ部分のセリフ回しのみをDVDで再生してみたらよくわかると思います。

 

ファンの方も、推しさえ舞台に立っていたら大拍手。推しがどれだけの長さ出てどのポジションなのかが重要。演者の未熟な部分を「伸びしろ」として捉えて応援していく。そういう姿勢の方が多いかと思います。

 

成長する演者を支えるファンという構図。

たぶんそれが宝塚歌劇団を支えてきたのでしょう。

非公式FCの方々の資金援助、チケット販売も大きな力です。

 

だからこそ「無償の愛で演者を信じて声援しましょう」になるのだと思いますが…今それをやっていると大きく道を間違うと思います。まず世間が見放します。新規の観客は増えません。覆い隠した96期生の事件のときとはわけが違います。1人が目の前で亡くなり、大切な命のために闘った家族がいます。公式HPで劇団が認めてしまっているので、それを認めないファンたちはただの狂信者です。宝塚ファンも見放します。亡くなった方のファンもたくさんいるのです。舞台で輝く彼女を観ることは永遠にありません。「なにもなかった証明」だなんて、人間の心があったら言えないはず。

 

推しという偏光眼鏡をかけているから一定の水準があるように見える宝塚の舞台。それはそれで価値があり素晴らしいものと思います。私もあえてだまされに行ったくちです。トンデモ脚本や演出にも多々目をつぶりました。でもたぶんこの一件以来、そのマジックは消えました。そして今私に見えているのは信者たちの姿です。

 

好きなものを好きなだけ信じればいいと思います。

でもデマや嘘はいけません。

何度も書きますがパワハラ行為はありました。そして今もなおあります。宝塚歌劇団の改革は始まったものもありますが、まだ案の段階で全体の調査はなく、9月30日から進んだものは1つもありません。

 

宝塚歌劇団は非公式FCのあれこれも、宙組チケットが高額で取引されていることも、わかっているのに様々なことを放置しています。知らないのなら運営能力がありません。阪急阪神HDは国際人権基準を掲げており、パワハラに対しては研修をちゃんとやっていると去年の株主総会で回答しました。どうにもならないのは運営主体だけで結構です。

 

せめて長年支えてきた宝塚ファンだけは(一定数の狂信者は仕方ないとしても)まともに動きませんか。