きのう神戸新聞の記事がでました。登録すると無料で全文読めます。一部引用します。

 

■宝塚歌劇団の対応、社会の理解なぜ得にくい? 「職場のハラスメント研究所」(東京)の金子雅臣所長に聞く

「OGにはエンタメ業界の第一線で活躍する人も多く、巻き込むのは避けたいのだろう。現役生の処分を軽く済ませれば、行為者本人が助かる、組織もOGも守られ、三者が得をする。ただ上層部も本人も責任を取らなければ現場は緩み、同じ事態が繰り返されかねない。」

「個人の責任を問わないというやり方はある。ただそうするならば、組織がどのように責任をとるのかが重要だ。トップが辞めればいいわけではなく、問われるのは現場に影響するトップの姿勢だ。自身の行為も含めて過去のハラスメントをつまびらかにして謝罪し、「今後は決してハラスメントを許さない」という徹底した姿勢を公に示すことが重要。それが見えないため、内外からの信用や理解が得られずにいる。」

 

 

 

とてもよい記事ですので、ぜひ登録して全文をお読みいただきたいと思います。もし面倒な方はこちらのブログに新聞記事写真があります。新聞紙面で見ると、なかなかの紙面スペースを割いていますね。

 

 

 

読めば読むほど、宙組再開が社会一般には受け入れられてないことを認識します。新聞を始めとするマスコミは、本来は「大きい」方に傾く傾向にあります。阪急阪神HDは大企業です。宝塚歌劇団も2023年は30億円の減収だったとはいえ、舞台を主として様々な経済効果があります。

 

 

これまで持ちつ持たれつでやってきたわけですから、いったん会見で幕引きをしたので、宝塚歌劇団の方にうまく書いてくれる流れも予想していました。「待ちに待った」「みんなが再開熱望していた」などの枕詞をふんだんに使って、そういう流れにするのはアリなのではと思っていたわけです。

 

しかしそうはなりませんでした。

 

新聞記事やネットのほかの記事を読むと、再開を危ぶむ声、早すぎるという声などを多く取り上げています。本当は批判の声を取り上げてもなにも得をしないのに(お金は流れてこないのですから)なぜ広告主でもあるだろう大企業にこんなに批判記事を書くのか。

 

宝塚歌劇団やファンが想定していないくらい批判が大きいのかもしれません。正直ほかに思いつきません。

 

きのう「名古屋の会場で舞台が見えなかった」という記事が上がっていました。誰もわざわざあの記事元に投書したわけではないと思うんです。SNSで多くはXで流れてきたものを、ピックアップしてその情報を元に会場を取材したのです。ということは、宝塚ファンが「加害はない」「某政党のバイトお疲れ様」と書き込んでいることは当然ばっちり読まれているのですよね。そしてネット記事の引用1つ1つに「ばかばかしい」「まだこんなの信じて」「2人退団なんて記事にするのがおかしい」とつけていることも全部読まれているわけです。

 

これまでこのような書き込みは、ファンを減らし、一般の方を敵に回していくと思っていました。でも報道関係も敵に回しているかもしれません(私は確実に敵に回していると思います)。ちょっと冷静になって、誰を味方につけるべきなのか、考えた方がよいのではと思います。広報宣伝のしくみを考えたら、マスコミを敵に回していいことは1つもありません。今後宝塚ファンだけですべての広報も担うのなら別ですが…。