きのうは宙組の出演メンバーが公式HPで発表になりました。

辞めた人が多いので、他の組より人数は少ないです。組み回りのあとで初舞台生が配属されるのですが、均等に配属されるでしょうから、当分少ないままでしょう。

 

「芹香斗亜と春乃さくらのトップコンビ、組長の松風輝、トップを最も近いところで支える桜木みなとや瑠風輝、鷹翔千空らの男役スターや娘役スターをはじめ、昨年6月から休んでいた8年目の若手スター亜音有星の名前も。」

 

 

この発表でXのタイムラインはすごいことになっていました。かくいう私も、メンバーの最初の2名を見たあたりで過呼吸になりかけ、時間が経ってから再度挑戦したくらい衝撃的でした。わかっていても、活字で見るとショックが大きかったです。

 

が、しかし「この発表はいつもの発表なら正式に出るメンバーではない」という指摘のブログもありました。

「まずキャストを発表し(専科さんなどもいるので)、集合日に休演や退団が発表になって、キャストから名前は消えるのが通常の流れ」ということでした。

 

確かにそういわれてみれば、集合日にならないと退団も休演もわかりません。休演は役が発表になったあとでも追加されます。今回はどうでしょうか。

 

でも、だとしたら劇団側はすでに休演者も退団者もわかっていて全員をキャストとして掲載したことになり、それはそれでひどいことのような気がします。喜んだファンもいるでしょうし、そういう徐々に出していくスタンスは必要以上にファンの気持ちを揺さぶっています。まあ、これはあくまでもだとしたら、なのですが。

 

ところで本当に現体制維持のままで劇団員全ての命は守られるのでしょうか。

 

何が起こったかを一番よくわかっている、ある意味全員当事者の宙組です。「現体制維持」が何を意味するか、よくわかっていることでしょう。悪意なきパワハラ行為者たちがそのままの気持ちで仕事を続けて大丈夫でしょうか。もしすでに自分のした悪意なき行為が理解できているのなら、舞台に立つなんてことはしない(させない)と思います。わかっていないパワハラ行為者と一緒にやっていく劇団員たちの身を案じています。<注> パワハラがあったこと、パワハラ行為者が10人特定されていることは劇団が公式に認めています。

 

この際ファンの気持ちはどうでもいいです。

 

わたしは 劇団員たちの身の安全が守られ、精神も守られ、命の保証があって、誰に臆することもなく本当にやりたい舞台ができたら、ファンの何を犠牲にしてもいいと思っています。まずは最も大切な劇団員たちの命を守ることです。

 

わたしには阪急阪神HD・阪急電鉄・宝塚歌劇団上層部が真剣に「生命」を守ろうとしてくれているとはとても思えません。窓口を開設し、診療所の時間を増やし、カウンセラーの数を増やしたとしてもそれだけでは「生命」は守れません。いうなら亡くなる前から、阪急阪神HDの公式HPにも宝塚歌劇団のHPにもハラスメント防止のページはあったのです。なにかあったらここに連絡してという案内もあったのです。それでも守れなかった。個人のせいではありません。たまたま彼女の命だっただけで、それはどの劇団員にも起こりうることでした。

 

本当に劇団員の命を守るつもりがあるのなら、今回のような見切り発車の宙組再開決定はできなかったと思います。少なくとも現体制ではなかった。国際的に「人権」が問題となっているこの時代に、大企業が大企業の名前でよくこんな進め方ができたとある意味逆賞賛しています。

 

「舞台に立つ、その夢を叶えるためなら何でも我慢しなくちゃいけない」なんてことはありません。我慢させるのは間違ってる。命の安全の保証はしてもしてもしたりないものです。

 

本当に劇団がパワハラ行為について理解できたのなら、例の演出家たちも調査と処分がされるはずなのです。週刊誌報道だけでなく、辞めたスタッフたちやその家族からの声があることを付け加えておきます。それから表立っては出てきていませんが、劇団員だけでなく制作スタッフ、オーケストラほか様々な部署にも同様の訴えがあることも付け加えておきます。