週刊新潮の記事について、その後いろいろなポストを読みましたが文春のときよりはリークについての非難が少なかったように思いました。でも見かけはしたので、少しだけ書いておきます。

 

主に次のような言葉が使われていました。

 

・リーク(意図的に秘密や情報などを漏らすこと)

 

・内部告発 (保健所などの行政機関や、新聞社などの報道機関に通報すること)

 

・情報漏洩 (外部に漏れないようにしていた機密情報などが外部に漏れること)

 

今回見ませんでしたが、先日の劇団会見ではこちらも出ていました。阪急電鉄と宝塚歌劇団でも同じ制度が適用になるそうです。

・内部通報 (社内で発生している不正行為などに関して、会社の通報窓口を介して通報を行うこと)

 

リークや内部告発が「悪」だったら、E・スノーデンのリークはどうなるの? と思います。それから今回のことは情報漏洩ではありません。機密情報ではないからです。情報漏洩はたとえば新製品の開発データを漏らす、という場合で会社に多大な損害をもたらす明らかな犯罪行為です。

 

そもそも「説明会」は何の説明会だったのでしょうか。遺族と合意した結果報告だったのでしょうか。記事の生徒の声を読むと、話し合いの場ではなかったようです。秘匿すべき新作発表概要でもなく、特に極秘でもなかったようで、説明会があったこと(内容もうっすらと)は4月初めに結構ポストに流れていました。

 

週刊新潮の記事は録音を元にしているようだと書きましたが、あくまでも推測です。録音から起こしたような文章で書くこともできます。誰かが何かを持ち込んだことは事実でしょうが、ジェンヌさんとは限りません。取材源は絶対秘匿されます。だから誰にもわかりません。

 

ところで今回のことに限らず、何かあったことを文章にすると、どうしてもどこかを切り取り、どこかを主張するものになります。人間が書いているので、仕方ないのです。というより、何かを主張したいから記事にするので、当然どこかに注目した文章になります。そこを大前提として、読者の方も一歩ひいて読む。文字を何でも信じていたら、さまざまな大量の嘘か真かわからないそれらしい文章が流れてくる時代なのですから、一発で気持ちをもっていかれてしまいます。

 

内部告発もリークも責められることではありません。内部告発の記事をできるだけ正しく読むことの方が、内部告発を責めることより何倍も大切だと思います。

 

今回の記事では、「謝罪文を提出したと言うが」「氷の微笑という感じで異様と言うほかありませんでした」を(私は)真偽不明扱いにしました。もし本当に出したという取材ができていたら、書き方は変わるからです。そして、異様と思ったのは劇団関係者の心証なので「黙って座っていた」のだろうと思っています。わかっているのは、「理事長から説明があり意見が出たこと」だけです。

 

SNS禁止、個人で意見を発表する場がない劇団員たちの声が記事になっているので、その部分を読んでいただきたいと思います。わたしは宝塚歌劇団の改革がどこまで本気なのか、ファンを離れて見ているひとりです。