改めて2回通しで劇団会見を聞きました。

 

声だけ聞いていると、いらだちやとまどいの心の揺れがよくわかります。今回気づいたのは、「この場では申し上げることはない」と2場面で言っていることです。

 

1つ目が亡くなった方の妹さんの劇団非難についてどう思うかを問われたとき。本当はその感想を言わなくてはいけないのですが、なぜかそれは言わずに「今後妹さんについては発表することもあるだろうけれど、この場で言うことはない」と言ったのでした。答えてないではないか・・・しかも今後何かしら発表があるとばらしたのも同じ・・・。

 

もう1場面は透明性をもたせるために劇団を法人化するなどの計画はあるかと聞かれたときです。否定せず、「今この場で言えることはない」と答えました。そして「今後いろいろな意見を聞いて予断を持たず」と言っていました。つまり話は出ているのだと感じました。ないものはすぐ否定していたので(たとえば生徒の呼称についてなど)これはあるかもしれません。「切り離して法人化」と記者は言ってました。

 

一番会見側がとまどっていた場面は、謝罪文を出した人数を聞かれたときでした。遺族側弁護士会見で6人と内訳がわかったのですが、劇団は人数を言いませんでした。「加害者」と合意書に書いていない理由についても しどろもどろ感ありありでした。

 

頑強に否定したのは、

15を全面的に認めたのかと聞かれたときです。「14にした、14について認めた」と繰り返し回答しました。どういう意味があるんでしょうかね。全面降伏でないと言いたいんでしょうか。それから上級生たちがパワハラを認識したかという質問についても、絶対にそこを認めませんでした。[

行為については認めた」という言い方はある意味卑怯だと思いました。悪意がないから責任がないわけではありません。繰り返し「悪意がないと感じた」と言ってましたが、誰もあなた方の印象を聞いてはないのに、「感じた」で押し通しました。そこは突き詰めて聞いたら合意書の意味がなくなるところなので、記者も許容してくれたのかもしれません。

 

結局「人」は誰も出てこなくて、ひたすら阪急阪神HD、阪急電鉄、歌劇団の3つの組織の責任を連呼してました。あれだけ上級生個人たちを出さないのは、あらかじめ取り決めがあったとしか思えません。個人に責任を負わせないという条件で謝罪文を書かせたのかなあと推察しています。上級生たちも個人で弁護士を立てたかもしれないですね。当然のことと思います。

 

そういえばこれまで新人公演の仕事の1つだった小道具などの用意は誰がするのかという質問に、演出助手や小道具の会社と言ってました。それができてたらこんなことにならないんです。人が足りないんですよ。これから演出担当スタッフは大変でしょう。見かけだけ労働時間が減って仕事量は変わらない(むしろ増える)。公演数10が9に減ってもスタッフはそれぞれ1つにつくので、仕事量は変わりませんから。

 

会見を改めて聞いて、これが終わりの始まりのような気がしてきて背筋が寒くなりました。何より上級生たちの謝罪を手紙にしたことで、世間をさらに敵に回しました。宙組再開について声を張って「この体制で再開します」みたいに言ってましたが、再開しなくても再開してもイバラの道ですね。