講演

「古墳時代の終わりと龍王山古墳群」

のつづき


出土した土器から考察がありました


前回でも少し触れましたが

古墳時代の土器から

古代の土器まで出土し

平安時代の祭祀遺構も見つかっています

時代区分すると

青🟦は古墳時代の一般的な土器

四角グリーン は飛鳥時代の土器

赤🟥は飛鳥時代後半〜奈良・平安時代


長い期間 祭祀が営まれていたことが

分かります


当たり前のことですが

出土した土器の形状を調査します


しかも

器のカーブに着目


よくもそんなところに

目を付けたもんです


最初のホォーです


古墳時代から時代を遡るにつれて


器のカーブが短く

少し角ができ底が広くなっています

分かるでしょうか?

飛鳥時代の後半には

台付きの器が出てきます


ここから何が分かるか


古墳時代は

器を手に持って

手食をしていたようです


持ちやすく

手でかき出しやすい形状になっています


飛鳥時代になると

底面が広い器 台付きの器になり


机に安定して置けることが

主眼になります


それは同時に

箸や匙を使って食べることに

変化したことになります


器を持つ埴輪から

箸や匙を使った様式へ


中国から律令制を取り入れ

大陸風の食事様式も取り入れています


ホォーなるほど


かつて日本人は

倭人と呼ぼれていました


倭とは「野蛮」という

意味があるそうです


当時の文化国家と肩を並べようと

歩み始めたことが分かります


講演の後

橿原市歴史に憩う博物館を

見学しました


龍王山古墳群の出土品の展示



金銅製 単鳳環頭太刀 刀装具

被葬者自慢の一品です

外側に走龍文が彫られ

鳳凰の頭には目・嘴・鶏冠が

表現されています


ほぉ〜


古墳時代後期の6世紀末には

この地の氏族の長が

ヤマト王権から賜ったものでは

ないだろうか