松尾芭蕉の奥の細道に

「五月雨をあつめて早し最上川」

という俳句があります

五月雨=梅雨時の降り続ける雨

最上川=山形県の急流として知られる川

 

梅雨の雨が、最上川にあつまって

猛烈な勢いで流れている

 

 

調べてみると

「早し」はもともと「涼し」だったようです

「五月雨をあつめて涼し最上川」

芭蕉が 最上川の大石田での句会で詠んだもの

 

暑い7月に 梅雨を集めたような

最上川からくる風がとても涼しい

 

とても優雅で 風流な句です

 

その後

芭蕉は 何らかの理由で

実際に雨で増水した急流を川下りし

強烈な経験をし 急きょ変えたようです

 

日本三大急流ですから

かなり命懸けだったのではないでしょうか

「風が涼しくて気持がいい」から

「なんちゅう流れの早さだ」

というように

変わったのだと思います

 

こんなことを考えていると

いろんな疑問や風景が思い浮かんできます

大石田で晴天を待っていたのに

なぜ

急流の中 船に乗ったのでしょう

何を急いでいたのでしょう

 

勝手な想像を膨らますと

 

芭蕉は

そもそも伊賀国出身

ということは

伊賀忍者

俳人を隠れみのに

諸国を回り

誰かに報告していたのでは

 

実際に最上川の激流を

知らせるために体験したのか

 

はたまた

身分がばれそうになって

無理をして

先を急いだのか

 

なーんて

考えながら昼寝をすると

忍者になった夢を見てしまった