こう見えて
読書が趣味なんです
ジャンルはいろいろですが
小説が多いです
表現の仕方に
作家の特徴があり
魅力のひとつです
今日は こんな文章がありました
吉岡さんは「じゃ」と片手を上げ
作業ズボンの裾を鳴らしながら
店を出て行った
裾を鳴らす?
珍しい表現
何が言いたいのだろう
そりゃ
ズボンの裾をズルズルと引きずって
だらしない人だということを
言いたいんやないかい
そやけど おかんが言うには
それなら鳴らすと言わんやろ
引きずるやろが
それやったら 違うわなぁ
ズボンが体のサイズに合ってないことを
言いたいのと違うか
俺もそう思って
前後を何回も読み返した
う~ん
前後の内容からも
関係ないみたいや
なんかヒントないか
おかんが言うには
源氏物語にも
衣の裾をひきならし給ふに
何心もなくあやし
とあると言うねん
ほー ほなら違うか
源氏物語やったら
ぱりっとした絹の衣と畳がこすれ
神秘的な感じに
聞こえるさまやないかい
そうかな
おかんが言うには
作業ズボンの吉岡さんは
半分白髪のおっさんらしいわ
それやったら
やっぱり
だらしなさの表現やないかい
と 先を読みたいので
無理矢理 結論づけましたが
「鳴らす」とは
優雅な表現で
おっさんとは 似つかわしくない
道尾秀介さんは
何を表現したかったのでしょうか
誰か 分かる人いますか