突然の嘔吐には抵抗できない | 咲也の大冒険Ⅵ-沈黙の大賢者-

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はい、嘘です。

ということが


判明しました




出勤前





「まずい!急がないと遅刻や!」





俺は自宅から相棒(ドンキで買ったチャリ)に飛び乗った。



外は真冬の夜の風が吹き荒れ、道行く人は皆肩をすごすごと盛り固めて足早に帰路についている頃だった。



だが俺はホスト。夜の街に生きる福富町の黒い鷹。
漆黒の翼(ドンキで買ったチャリ)を駆る俺の脚は、心なしかいつもより強くペダルを踏んでいた。



「この信号を渡ればたどり着く!」



俺のスピードは最高速に達していたが、見えたのは赤信号だった。


「なァに、俺の愛機(ドンキで買ったチャリ)を舐めてもらっちゃァ困るっ!」



俺はブレーキを握りしめた。



ギギギギギギギ!



漆黒のその身を歪めて嘆く悪魔のように、俺の愛機(ドンキで買ったチャリ)は停止線の前で見事に止まった。












同時に、その急制動にパイロットの身体は蝕まれていたのだ。




「お"え"ェェェ!」




なんかゲロ吐いた。




前方に盛大にゲロ吐いた。







チャリにも掛かったしカバンにもかかった。








俺は2分遅刻した。






~デュオール通信~

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