散歩に連れて行ってもらってる飼い犬のオスは普通尻尾を上げています
でも自分より強そうなオスと出会うと尻尾を丸め下げて弱さをアピール
します。でも時々互いに意地を張り尻尾を上げたままいると喧嘩が始まり
負けた方は尻尾を丸めて服従し以後その犬の前では尻尾を上げません。
これは集団生活をするイヌ科の動物の本能に刷り込まれた習性で集団の
上下関係の統制やチームで狩りをする時などに役立つ彼らの知恵でしょう。

尻尾を下げる相手に対しては必要以上の攻撃は無いし仲間に入るコトを
暗黙に許可したりします。人間にも似たような習性があります特に軍隊等
で上下関係がバラバラで指揮系統が乱れると戦闘には非常に不利になり
隊全体の生命の存続に関わってきます。これは団体スポーツ競技でも一部
通用します。2つの陽が出会う時、必ず雌雄を決するため力比べをし陰陽に
別れます。これはアンドロメダ銀河と天の川銀河にも当てはまります。

アンドロメダ銀河と我々の住む天の川銀河は既にお互いの重力で綱引きを
始めていて40億年後には衝突に至ると言われています。でも銀河の中の
星星は凄く距離が離れているので直接星同士が衝突することは程んど無く、
互いの重力の引きずり合いが起こり綺麗な渦巻きは歪み完全に合体する
迄のプロセスはこれまたご丁寧に高性能望遠鏡でその映像が違う銀河の
衝突の経過画像でサンプリングされており非常に理解し易く成っています。

その頃には我々の父たる太陽も核融合を段階的に繰り返し火星の軌道
位まで膨張していますので我々の母たる地球は燃え尽きているか又は
何処かの彼方へ吹き飛ばされていて生命の揺りかごはもう在りませんが
合体したミルコメダという愛称が付けらた大楕円銀河として君臨する銀河の
家族の一員となり次の上がった尻尾を探しに行くのかも知れません。その
前に天の川銀河は近隣の大小マゼラン星雲を下がった尻尾にする予定です。

弘法大師空海が唐から持ち帰った密教の宝具に金剛界曼荼羅図と胎蔵界
曼荼羅図と呼ばれる両界曼荼羅図が有ります。これらは宇宙を表現していて
金剛界が陽であり父であり卍。胎蔵界がその名の通り陰であり母であり卐。
其々渦巻銀河の正面と裏面を顕すとされその両界の狭間にこの世が存在
するコトを比喩しています。現在は銀河は銀河団に集まり銀河団は繋がり
大規模構造を構築していると確認されていますがそれにも表裏はある筈です。

母父、陰陽、裏表は宇宙の原理なので当然マクロな世界だけでは無くミクロ
の世界にもその真理は貫かれているのでしょう。人は周囲の全てに干渉を
受けながら無限の尻尾を持つケサランパサランの様に縁を繋いだり切ったり
全ての間に入り込んではすり抜けて人間界に暮らしています。人間である以上
必ず父と母の間で生まれています。何を当たり前なコトと思われるでしょう、

でも父と母、陰と陽、裏と表、卍と卐は元来相反して相容れないモノなのです。

でもその関係は何時でも相手次第で父にも母の部分が在るし、母にも父の
部分が存在します。ただ家族としてチームとして世間を生き抜く為の手段として
役割を分けている処もあるのです。勿論父に子は産めませんが母だけでも
子は生産されるコトは叶いません。母が生んだほうが何かと都合が良いから
母が担当し父には父の役割がしっかり決まっているのです。ある時は尻尾を
巻いてへりくだるコトも必要だし喧嘩に成っても雌雄は決まるモノなのです・・・