この世界は自分が創った訳では無いけれど 確かに自分と繋がっている。
自分が生を受けた時の自分以外の全ての裏返し。密林をテナガザルが
樹上の蔓を掴んでは離し跳ねては移って行くように、時の遷ろいと共に
縁を繋いだり切ったり次から次へ命の縁起が終わるまでこの世界で人生の
旅を続けます。目的地はあの世には在りませんこの世にしか無いのです。

昔、地学の教師が黒板にコンパスでチョークの円を描いて生徒に尋ねました。
この円は正確な地球を現しているかどうか?一人の生徒が答えました、
先生!地球は自転して赤道方向に少し膨らんでいるので正確に描くなら
楕円にするべきだと思います!と教師は地球は確かに真円では無いけれど
その差はチョークの巾の中に収まるので正確と言えます。

高層マンションの最上階に暮らしても半地下住居に暮らしても、地球規模では
這いつくばって生活するのに大した違いは有りません。それ以上高位に住めないし
それ以下の地下深くにも人間は適応出来ないのです。だからそんな高低差など
人生の目的地では無いのです。ごく一般的な家屋でも掘っ立て小屋でも喩え
洞穴の中に住んだって充分幸せに暮らせます。

この世界は自分が創った訳では無いけれど、確かに中で自分は活きている。
望む望まずに拘わらず。法のルールに縛られながら社会の嘘に塗れながら
それでも自分を生きるしか有りません。自分で創った会社も思い通りにならず
築いた家庭もそこに生まれた子供達も自分自身も想い通りに運ば無いのが
常套でそう云うモノなのです。でも感謝して選択すれば幸せになれるのです・・・