以前に亡くなった両親が忘れるコトの出来ない夢に登場し不思議な体験を
したコトをブログに挙げた記憶がありますが、かなり前のコトなので再度内容を
引用します。母が他界して暫く立ってから夢に出てきた時、薄暗く湿気の多い
部屋の片隅でずぶ濡れのパジャマ姿で寒い~寒い~とブルブルと震えて蹲って
いるのを見つけました。母さん何をしているの!驚いた私は駆け寄り取り敢えず
支えて部屋から出し濡れたパジャマを着替えさせ車に乗せたのでした。

 向かった先は何故か田舎の村の大きな屋敷。広い玄関に入るとこちらにどうぞと

長い廊下に案内され母を介添えしながら進んで行くと行き止まりでしたが少し広い

場所に出くわし先に案内されたであろう人達が白い壁に向いて座っています。その内
案内があるだろうと私達も同じ様に座りました。すると次の瞬間周りの状況が一変し
黒光りする重厚な彫刻が施されたと言うより調度品はもとより壁天井まで茶褐色で
統一された荘厳な廊下に立っていました。

 周囲に圧倒されながらも歩いて行くと暫くしてまたもや行き止まり、術なく途方に
暮れていると後方から懐かしい声が・・振り返ると父が知らない人2~3人を引き連れ
こちらに近寄って来ます。よく連れて来た、でもここから先はお前には行くコトが出来ない、後は俺に任せてお前は戻れと・・父が母を連れて行くならこれ以上安心なコトは無いと母を委ねると父は廊下の突き当りの右側に屈まなければ通れない隠し潜戸を開けました。

 その時見えた外の景色は山の断崖絶壁で急なアップダウンの山道の遥か彼方の山腹におそらく目的地であろう村が確認できます。同じくその景色が視えた母は恐れこんな道怖くて進めないと泣き出しそうな訴え・・でも父は案ずるな自分が誘導すると母の手を取り慎重にその他2~3人の介添えを受けながら往くのを全く不安なく見送くるコトが出来ました。亡くなった両親とこんな状況の夢で会えるなんて・目覚めた時の嬉しさと懐かしさとほんの少しの寂しさと共にこの夢は忘れるコトは無いでしょう。

 何故この話をぶり返したと言うと、頑固で融通の利かない性格の母が死んで尚且つ
捨てきれない固執の為に自ら煉獄に身を置いてまで苦しむ必要があったのかと言う
命題と共に父にDVを受けながらも祖父母も家族も身寄りのない親戚も面倒見てきた
環境で培われた責任から逃げるコト無く全て自分で抱えて人生の山谷を乗り越える
為に守り通した自らの信念さえあの世に向かう時には重荷でしか無いが同時に自ら
積んだ徳はその人を必ず苦界から救い出すと教えてくれます。

 生きていれば色んなコトが起きます。決して甘いコトばかりではありません。逆に
辛いことの方が断然多いかも知れません。でも自らを信じて歩むしかありません。
どう視ても行き止まりの袋小路でも、突き当りのすぐ横に道が続いているコトもある
のです、そこまで行くと初めて開いてくる景色もあります。人の目には隠れたモノは
見えませんし見てしまったら恐れてしまうコトもあります。それは単に目に映るだけで現実はまた違います。影になって見えなくても在るべきモノは必ずあります。

 恐れず諦めず立ち止まらなければ何時かきっと報われるのです・・・

 歩いているのに変わって行かない景色はありません。人それぞれ皆んな自分だけの
景色を体験していくのです・・・・・