人間関係にはいろいろなパターンがあります、昔うちの父親が定期的な寄り合いで仲間と飲んだ帰りがけに同じ方向の友達と一緒にタクシーに乗って帰って来るのですが、その友達の家はうちの自宅の途中にあるので、いつも先に下車します、その友達はそれじゃまた!と挨拶はするのですが何時も料金を負担しません、ある時は乗る順番を替えてあえて自分が後から乗り込んで出口封鎖作戦に出たらしいのですが、友達は自宅に到着すると右後方ドアを手動で開けさっさと降りてしまったそうです、友達の意地汚さに業を煮やした父親は次の機会に率直に言ったそうです、何時も自分ばかり料金を出しているから今日は君が支払ってくれと、その友達はタクシー代ごときで気にも留めなかったが,たまには自分が払わなければいけないなと、おもむろに財布を取り出して確認しながら、今日は持ち合わせが無いから君が払っておいてくれと、自分の非を父親に転化しながら無いモノは払えないだろうと開き直ります、口惜しい思いをした父親は帰ってきて愚痴を言いながら、金輪際あの野郎とは一緒に帰らんと、その次からは一人でタクシーに乗り込んでさっさと帰るようになりました。
こんな人間関係は最近でもコストコの買い物なんかでママ友たちが大容量の食材を共同で買って分け合い有利に買い物する作戦で、一台の車に乗り込んで移動する時にも発生しているようです、普段はそんな一面は全然見せないのに、何時も車の持ち主に便乗するだけで負担の分担から上手に逃れようとする人がいて最終的には非難され仲間から脱落します、共同作戦にはルールがあるし、ママさんたちも絶対に許しません、私も仲間と飲みに出て、飲めも
しないのに陽気に歌って遊ぶ友達がいて、イザ勘定の段になると俺は飲んでいないから割り勘は嫌だと言い出されたり、ある仕事仲間は100円ライターは所持しながらタバコを買わず、一本だけ、一本だけと周囲にせがんだり、ねだったりする男がいました、お金を貯める目的の為でしょうか、タバコの銘柄の嗜好は捨て、意地汚い奴だという評価は受け入れています、これはケチな人の部類でしょうがケチは悪いことではありません、逆にそのお金を守る精神が無ければ世間からたちまち搾取され、ハゲタカの頭にされてしまします、割り勘は嫌だと言った男も少々人格は疑われて呼んで貰えなくなっても、飲めない酒を無理に飲まされるリスクは減りますし、高い酒代からお金を守れることになります、ケチケチ人生でもお金持ちに成ってしまえば、世間は偉い人だと評価してくれます、逆にお金が無い人の言うことには耳を貸そうともしません、お金の無い人はケチから学べることが多いですし、ケチな生活を余儀なくもされます、欲しがりません勝つまではと戦時中、国民に徹底した節約生活を強いていましたが、結局戦争には負けてしまいました、しかしその後の焼け野原にされた国土の復興と経済戦争には大勝利をすることになります。
先日税務署のOBと話す機会があり、こんな話を聞きました、自分たちは今流行の暗号通貨にはある種の危機感を懐いている、お金というモノの基本的な流れの原理として、何処かに集まれば何処かから無くなる、儲ける人がいれば、同時に損をする人がいるように、暗号通貨の価値が上がれば上がるほど、現実に流通しているお金の価値が下がっていく、通貨の発行権は国の中心的な利権であり、国の体制を維持する国そのモノとも言い換えることが出来る、暗号通貨がもたらすお金の在り方は初めから国境を跨いでいるので、それでなくても企業の海外進出に伴い、日本の資本が大々的に流れ現地決済が行われて流出しても還流し辛くなっているのに、新しい概念は国の立場からは非常に危険なモノを孕んでいると・・日本はバブル期に一億総不動産屋と化し、企業には莫大な含み資産が生じ、その流出先としてニューヨークのある意味アメリカを象徴するビルであるエンパイヤーステートビルを買い取ったことがありました、しかしバブルが弾けるとその所有権を手放すことになり、結局アメリカにバブルで増えた資産を刈り取られる形になりました、この国と国の関係は人間関係のように不可逆的な相関があり、いくら日本の企業が努力してアメリカにモノを売ってお金を稼いでも、正当な税とは別に時折、因縁をつけられ年貢が如くごっそり持っていかれます、しかし日本はアメリカに対しそんなことは出来ません、アメリカは自国の資産が減ることは容認しないのです、アメリカは大量消費国です、日本の製品が品質が良く価格設定も納得の上で買っています、その代価を受ける日本は加工貿易で成り立っているので、原料を買って付加価値をつけて売るわけですから黒字にしかなりません、アメリカはお金をモノと交換しているのでお金は減ってもモノが増えている訳で、お金としたら赤字にしかなりません、それを不均衡だとすること自体そもそも公正を欠いているのです、しかしそんな事は判っていても感知するところではありません、言い掛りのネタさえあれば強請ります、そしてお金持ちの坊ちゃんは約束します国民の金で・・
政府は時代が変わっても新しくお金を集める企業から税金を搾取することしか考えていませんし、方策も考えられないようです、いま暗号通貨の価値をバブル成長させ押し上げているのは、恐らく巧みにカモフラージュされた各国の銀行資本でしょう、自分達の体制を破壊する恐れのある本来ならば敵の存在を急成長させているのです、そして何処かの時点でバランスが崩れます、その時は既存の金融システムの終わりの始まりになるかも知れません、必ず意識して膨らんだ果実を刈り取ろうとするパワーが現れることになるでしょう、そろそろ素人は撤退時期かも知れません、巻き添えを喰らう前に売り逃げして様子を観るときかも知れません・・お金関係には目の前にいる扱う人間の人間関係が現れます、それは何時でも自己中心的な人間性になります、一番世に溢れている人間性です、そして変化が起こるとそんな多数派の人たちが損をして希少な価値観を持つプロが得をするようになります、人は背の高さや身体の大きさが違うように其々の個性があり生き方があります、兄弟でも後先の時間の差で育まれる性格も変わります、これで行こうと決めたスタイルは自分にとって生きやすいスタイルです、時には変更を余儀なくされることもありますが、何時でも自分が得して貰う事ばかり考える人、そんな人が回りに沢山いて何故か損ばかりしているように思う人、損して得取れと計算できる人、集団の中で上手に立ち回れる人、最終的にはどんな人も個人商店なのですが、ろくな売り物しか無ければ、そのうち誰も寄り付かなくなります、しかしそんな価値観を持つ人が世の中の大多数を占めています、価値のあるモノをほんの少し良心的価格で売り出すとよく売れます、沢山売れれば、もっと品質を向上させることが出来るようになり、簡単には真似もされにくくなります。
イタリア半島の先端にシシリー島と言う島があります、イタリアンマフィア達の故郷で有名ですが、この島は離れ島ということで産業開発が他の地域より遅れました、しかし革のなめしや
加工技術は長年に渡り大手ブランドの品質管理を受けてきたので、世界のトップレベルのモノがあります、大手ブランドはこの島に出している仕事の請負金を管理して上げませんし職人に戦略的に計算された報酬しか約束しません、世界トップレベルの品質を誰よりも低価格で実現するのです、だから誰も易々と真似が出来ないのです、ヨーロッパのブランドが存在を維持できるのには理由があるのです、長い時間を掛けて高めた品質と価値は世に溢れる大多数の価値観から産み出される事は無いのです、誰もに必ずある価値観はどれもブランドの種なのです、誰もがそのブランドに自分だけのエッセンスを加え世間に認めてもらえる可能性があります、認めてもらえば商品は高値で売れていくのです・・・