日本の伝統的な饅頭には造ったお店の思い入れ毎の個性がその形状に反映されます、味そのものはあまり種類は多くないので形状を変えて他店のモノと差別化を図ったようです、少し甘すぎる味は少し苦い日本茶と一緒に頂くと絶妙の相性です、饅頭に限らず日本の茶菓子は砂糖が貴重だった時代の贅沢な食べ物だったのでしょう、当時の茶菓子が現在のような色取り取りの彩色で見た目にアピールしていたかは存じませんが、饅頭の形状は意匠が沢山有ったと思われます、栗の形、ひよこの形、釣鐘の形、もみじの形、亀の形なんてものも有るようです、最近では人気キャラクターの形なんかにもデザインされて、食べる者の視覚も楽しませてくれています。 饅頭の中身の餡や外側を包む生地は職人の手に拠るものですが、その形状は金属の焼き型に生地の素材を流し込むことによって転写され一度に沢山同じ形のモノが焼けます、この焼き型は銅板他金属で出来ていますのでとても貴重品だったし大事にされたことと思われます、これによって伝統の形を焼くことが可能になります。
人間はこの世に生まれる時、その時期その家庭環境に空いている型の隙間を埋めていくようにその個性が決定されます、遺伝の法則から言えば、選択可能な遺伝情報を組み合わせて生まれてきます、例えば、5人乗りの車の運転席に父親、助手席に母親、後部座席右窓側に兄弟が既に座っているとしたら、新しく乗車するニューフェィスの座席は後部座席左窓側か後部座席真ん中の2つの座席の内どちらかとなります、現実に新生児が車に乗り込む時は新生児用のチャイルドシートの上か、お母さんの腕に抱かれることになるでしょうが・・その家族の家族構成毎に座席配列と座席数があり、同居家族にお祖父ちゃんやお祖母ちゃんが一緒にと言うことも当然ありえます、そしてお年寄りが寿命で下車することもあり、たまたまその後に乗り込んできた新しい家族が、空いた席に座ると、その席は下車した家族が少し前まで座っていた席であったとしても全然不思議はありません、しかしその新しい家族の成長過程を見守っていると、その行動がその下車した家族と非常に似通っていて、なんだか生まれ代わりのようだ・・となることもあります。
この事象は必ずしも新生児でなければ適用されないと言うものでもありません、新しく家族になるお嫁さんでもお婿さんでも同じです,その家族の中で空いている型にしっくり合致すればそんな共通点が発見出来ることがあります、これは居候やホームステイの学生にも適用となり、もし型が合わなければ家族には成れません、家族と成れる為には相性が必要なのです、一時的に同居できても遠からずその家から出ることになります、但し、空いた空間の型は一つとは限らないので二つ空席があれば、その二つから選んだ組み合わせで一人分の席に着席する事に成っていきます、そして残ったもう一つの空席は先に選ばれた組み合わせを除いたものとなります、この家庭内で形成された人のアメーバの腕のような個性の形状は表に出ても持っていくことになるのですが、学校や会社など他人が集まる環境には世間体というものもあるのである程度意識的に隠されますが、そうそう隠し切れるものでもないし、隠す必要のない形状もあります、五感で感じた他人の形状に家族のモノとにた印象があると親近感を覚えることになったり、妙に自分の形状に何箇所も合致を感じてしまうと、お互いシンパシーが流れ、出会いとなって行きます、そしてやがて家族に紹介すると、家族にも普通暖かく迎えられるのですが、稀にその人の形状とオーバーラップする家族がいてバッティングしてしまうと、自分は嫌いだとなります、そんな家族が多ければ一緒には住めません、新しく家庭を築くことは可能です。
人って、たまたま自分と同じ服を着た人を観てしまったり、自分と同じ名をそばで聞いたりすると、少し嫌悪感に似た感情を憶えることがあります、自分と自分のモノや環境に対して他人に踏み込まれる気分に成るのか、はたまた単純に我が儘な性格の人が自分と同じタイプを物理的に許容できないのか、お姫様や王子様は一人で充分だと本能的に主張するのか解りませんが、そういう人もいることは間違い在りません、こういう人はその性格を是正されることの無い環境で育てられていたり、強烈な個性で家庭環境そのものを自分の形状に歪めていたりもするので、相手探しが大変です、海のような広い器を持った人と出会うか、天敵のような人に出会って強制的に修正されるか、若しくは出会いそのものを放棄することもあるでしょう・・
自分の形状を金輪際曲げない人もその存在に何かの意味がある筈です、そんな人が道を歩くとぺんぺん草も生えなくなるかも知れません、もしかしたら魑魅魍魎も避けていくかも知れません、その人が乗る航空機は墜落しないのかも知れません、ひょっとしたらその人が住む地域には大きな地震も起こらないかも知れません、だからそんな人も暖かく見守り感謝の念をちょこっと持つ心を育てましょう・・・