最近話題の毒アリのヒアリにもノミバエと言う天敵がいるそうです、しかし日本で生息すノミバエの種類はヒアリを襲うことはなく天敵になりえないといいます、コンテナに紛れて密入国してきたヒアリたちにとって今のところ日本の大地はうっとうしい天敵のいない開拓し放題の新天地で人間がどれだけ早く駆除できるか若しくは夜陰に紛れて捜索不能な場所まで逃げ遂せるかのせめぎ合いとなっています。人間の立場から運悪く、ヒアリの立場から運良く山の中になんかに入られてしまうとヒアリの勝利となり、外来定着種となります。後は既存生物の中から天敵が現れてくれるのを祈るばかりとなります。
プランター栽培で野菜を育てていると、時たまアブラムシが飛んできて気がつけばびっしりに成っていたりします、別にアブラムシの食事をこしらえていた訳ではないので駆除したいのですが家庭で野菜を育てる目的は趣味の部分もありますが、無農薬の野菜を子供に食べさせたいとかの部分もあるので、殺虫剤を利用するのがためらわれるところです。人間からみて運が良ければ、何処からともなくテントウムシが飛んできて片っ端から食べてしまします、ある種のアリも寄ってくるのですが、こいつ達はアブラムシを殺すことなく上手に刺激し、分泌される体液だけを頂くのです、まるでアブラムシを食物製造プランテーションとして栽培するがごとくです。このアリたちはトカゲやカエルがいれば捕食されるでしょうがプランターの中では術がありません。
シソ系の葉やさいはとても香りが強く、普通害虫が着きにくいのですが、それでもシソ系の葉を専門的に食べるベニフキガという天敵がいます、必ず何処からともなくやってきて、無許可で葉に産卵し孵化した幼虫は適当な範囲に広がって葉を食い漁ります、気がつけば葉はレースのようになってしまいます。やはり葉やさいに農薬の使用はためらわれるので見つけては駆除見つけては取りを繰り返すのですが何時も最後には根負けし人間があきらめることに成ります、昔のお百姓は稲の葉を食い荒らすイナゴを稲を食べて大きくなった高タンパクの栄養食だと炒ったり焼いたりして食べましたが、ベニフキガの青虫には食欲も湧きません。(追記、近年稲を食うイナゴを大量に食べた人が農薬中毒で亡くなったという記事を見ました)
毛沢東の時代、増え続ける人口の食料を確保する為、耕せる土地は全て耕し農作物を栽培し計画農業を推進する必要がありました、広大な農地を治水し、主食たる稲作も大規模に行われていました。しかし稲穂が実る頃になるとスズメが大量発生し実った米そのものを食害します、計画農業にスズメの食害は容認できないということで、人海戦術で駆除してしまえとなったのです。人の頭数はいくらでもあるので、大人から子供まで国を挙げてスズメ獲りに出向き相当な成果が出たようです、勿論捕獲したスズメは鳥肉となります。結果食害そのものはかなり減ることになったそうですが、その後大飢饉に見舞われることになりました、稲の害虫が大量発生し、稲作に大打撃を与えたのです、スズメは稲穂だけじゃなく稲の害虫も食べてくれていたのです、その事が判った時には時既に遅しでした、大自然のバランスは人間の浅知恵でどうにかなるものでは無かったということです。
昔、お店の倉庫の鉄骨の梁にハトが住み着いていました、長年一つがいか二つがいですが倉庫に入ればクルクッーと鳴いていたのが思い出されます、ところがある時期になって住み着くハトが増えだしたのです、正確に数えていませんが十数つがいには増えたと思われます、これが全て子育てをしますから大変です。うちの親父も糞害やご近所の問題もあって、対策しようと開放された入り口に不便ですがネットを張ったりしましたが、余り効果がありません、高いところに登って人の手で駆除するのも危険が伴いますし、ハトは平和の使者とも言いますし、方法が無く困っていたところ、何処からともなくカラスが3羽ほど舞い飛んできて、襲い始めたのです巣の中の卵を食べ雛を食べ巣を落とし親鳥も襲い捕食しました数日倉庫に居座りながら暴れ回り、元の一つがいか二つがいに数を戻すと何処へとも無く飛び去って戻ってくることはありませんでした、その間、視るに堪えない残虐な光景が繰り広げられ、とても後味が悪いところもありましたが結果的には対策になりました
会社は会社再生法の申請のもと管財人の管理になっていますが、一時は飛ぶ鳥を落とす勢いでいち早く東証一部上場まで果たした消費者金融の創始者がこんなことを言っていました、仕事がら危ない橋を渡ることもあったり、やばい連中に脅迫され命を狙われることもあった、そんな時でも自分は一歩も引かず、相手の弱点を探し、一筋縄では手に負えない言わば天敵のような存在を差し向け事無きを得てきた、いざと言う時の為に多少経費は掛かったが
人間誰しもそんな存在があるものだと言っていました。やくざには警察を、警察には右翼を、右翼にはやくざをそしてまた・・・
私にも昔から不得手な人達が存在します。創業者のオーナー社長には結構可愛がられてお取引頂けるのですが、そのオーナー社長の才覚で会社が数百名を超えるような規模になってくると、いかにして自分の腹心(右腕、左腕)に様々な裁量権を分担し持たせていくか、今まで自分がしていたことを分析し本当に自分しか出来ないか熟慮し可能であれば積極的に責任まで部下に持たせていかなければなりません、それが最良の教育にもなりますし、ただでさえオーナー社長のやることは多いので上手にその時期を乗り越えないと会社のそれ以上の発展は望めなくなります、オーナー社長からリピートのオーダーを戴けるというのは、以前の取引がほんの少しであったってその会社にプラスに成ったということですので、有り難いと思うのと同時に期待に沿うべく気を引き締めていい仕事をしようと頑張ります。
オーナー社長からお声が掛かっても送られてくるのは腹心の場合が多くなります。腹心は例外なく組織の人間ですので、まして社長の名代で送られてくる訳ですから、社長に対しプラスの報告しかしない覚悟でやってきます、様々なパターンがあります、昔から社長の下で働き会社発展に寄与した生え抜き、関連業態からスカウトし引き抜いた人材、専門知識の特化した技術者、或いは社長のご子息やお身内、どの人が来てくれても私の仕事はひとつです、カスタマーの望むものを出来るだけカスタマーの条件に近づける努力をし、納得いただいて提供する。極めてシンプルなのですが、最後の納得頂く部分で何時も四苦八苦します。
オーナー社長考え方と担当者の考え方が違う時があります、というより通常違います、それが分かっていても担当者の考え方に合わす事になります、但し合わす過程でオーナー社長の考え方も織り交ぜていく必要があります担当者の自尊心を傷つけることなく上手に、専門技術者の担当に対し、私の知識が不足することがあります、というより通常不足します、でもその担当は教えてくれることはありません、目的は専門知識で取引を判断することで、私の理解とかは関係ないからです、しかし帰ってオーナー社長には私の知識不足をしっかり報告しますだから短期間で知識を吸収する必要があったり、時には専門家を介在させることもあります
ただ稀にですが取引を上手に潰す目的で来る担当者もいます、担当者には取引の責任も期待されているので、別ルートで責任負担が少ない案件があり本人が後押ししていたりするとかの場合です。こんな時は高い確率で取引は成立しません、この辺の私から社長への報告は両刃の剣となるので下手に報告すると報復を受けることに成りかねません、あくまで担当者は社内、私は社外の人間なので、出すぎた真似をして社長の期待を裏切れないので何もいえない時もあります。苦手です。
但しオーナー社長も上会社や販売量の大きい取引会社との間では同じような境遇にあい、その苦手を克服しながら発展した訳ですから、期待してくれる社長に甘えるわけにも行きません、もっと研究し苦手を克服しない限りは二度とその会社の発展に寄与することは叶いません、違った視点から提案していく努力は怠ることは出来ません、本当の天敵は自分の中の怠け心の中に巣くっているのです、もし克服できれば後は怖いものは何もありません・・・