お隣同しというものは、境界の線引きの問題や、騒音、臭い、ゴミ袋の置き場所に至るまで何かとトラブルの種が多く、良好な人間関係を築くのに努力と忍耐が求められます。集合住宅の人間関係はもっと複雑で数の論理でプレッシャーを掛けられたりする事も有るようです。いっそ知らない振りしてお互いのプライバシーに極力介入しない関係になったりします。

 

 国家レベルのお隣同しにも例外なく国境紛争があり、大気汚染、海洋汚染、河川の汚染問題がある地域もありトラブルの種が無くなる事はありません。持つ国と持たざる国、先進国と後発国、資本主義に社会主義、宗教問題、どの国も自分達の国が正義だと本気で思っていてもいなくても主張し、自国の都合の悪いことには一切触れようとせず相手国の理不尽を攻め立て権利を主張する。どの国もいざと言う時の準備で武装しているので度々の詰まり開戦となる。

 

 世界の歴史上未だかつて強大な国の隣の弱小な国が安泰だったことは無く、遅かれ早かれ吸収合併の道をたどる。世界の歴史上未だかつて核保有国に向けて核兵器を使用した国は無かったかも知れませんがこれからは判りません、使った方が総合経費が安上がりになると判断された場合には無慈悲に使用されるかも知れません。

 

 彼の国が未だに存在しているのは彼の国の思想や政策の為でも最高尊厳の人徳のお陰でも有りません。とうの昔に国家経済は破綻し、協力国の援助が無ければ終わっていました。

無くなるといろいろ都合が悪くなる特殊な周辺強大国のエゴが存続をさせているのです。当然日本もその一国です。例えるなら真っ赤に焼けた鉄板に氷を置いても蒸気が層を作り氷を持ち上げ一瞬で蒸発するのを妨げるように・・そのうち溶けますが・・

 

 日本は彼の国が武力で制圧されても平和的に統一されても困ります。武力でとなると数十万単位の難民の流出に悩まされます。最小限の政変で平和的(半島内限定)に統一されると言うことは決して半島全体で最高尊厳を戴くと言うことにはなり得ません。その過程で武力制圧に切り替わります。その後の統一国はいきなり核保有国となり矛先が日本に向きます。只そうなるには後ろの大国との合従連衡が必要ですが・・

 

 彼の国は日本をそんなに恨んでいません。見せ掛けはあるでしょうが・・関心はお金です。如何にしてせしめるか?その方法は今しきりに力を入れている恫喝です。多様なミサイルを試射し、規模の違う核実験も繰り返して挑発しています。でも日本の後ろの国は先制しないことを知っています。結果が充分解っているから自ら先制することも無いでしょう。

 

 彼らは命懸けに馴れています。国家の命運を掛けて命懸けで駆け引きをしています。決して勝てるなんて思っていません。話し相手は後ろの国ですが金の出所は日本を想定しています。後ろの国も得るもの少なくリスクのみ高すぎる戦は御免です。ある程度まで緊張を高め周辺国の仲裁が入る時点で銭金じゃないと言いながらお金の話になるでしょう。後ろの国は邪魔くさいので、少し値切ってやったから(日本)お前が払えとなっていくことを計算しています。

 

 全く遺憾な話です。でもこのやり方は日本のやり方から学んでいます。持たざる国が存続する為の唯一の方法かもしれません。勝てないと思ったら逃げたら良いし、捕まったら降参したらいい、それでも駄目なら死んだらいいじゃないか!でも機会がある間はあわよくば上手くやってやろうと考えているのです、哀愁を感じます。

 

 陶器の器は英語でCHINESEといいます。木製の塗りの器はJAPANESEと言い表されます。彼の国の器は真鍮などの金属で出来ていました。日本では武家社会が始まって以来食事の作法として背筋を伸ばし器を持って口まで運び箸を上手に使って食べることが正しいとされています。熱い汁物でも塗りの器は断熱性が在るので手で持っても口につけても問題ありません。

 

 彼の国の金属製の器は熱い汁物が入ると熱くて持てません。口を付けると火傷します。だから器の置かれている膳に顔を近づけ匙(スプーン)を使って食事する作法になりました。

食事をするという人間の基本的作法の段階でお互いを作法も知らない野蛮人と無意識で感じています。とにかく自分が習って来た事と違う作法を素直に認めることが出来にくいようです。

 

 ほんの少しの違ったてどうって事ないのに、立場を替えて考えれば理解できるのに、譲り合えばお隣さんと仲良くできるのに・・・そうは出来ない人が本当に最後まで残るのでしょうか?