回りを見渡すと余り欲張らず日々黙々と働き、子育てとそれぞれの役割分担をこなしている夫婦は長く続いているようです。
相手側に不満が無いはずも無く、かといって全ての不満をぶつけ合いすることも無く、全然ぶつけないでも無い、ある時は子がカスガイになり、あるときは友達や兄弟縁者が助け舟を出してくれたりして夫婦を続けている。
元々違った環境で育ちそれぞれの経験から得た考え方は同じであるはずが無く、あるときは納得できず、ある時は譲り譲れず、ある時は共感しながら善しも悪しもお互いから学んでいる。
愛があれば大丈夫とか言われますが愛があっても別れるときは離れるし、愛はお金で買えないといってもお金が無なければ人間関係も破綻する。
生活に豊かさを求め人一倍努力して余裕が出てくると浮気心も芽生え一穴主義を貫いても病気や事故の災いが襲ってくる。
男の場合、事業の創業者や会社を一から起こす人には情熱に行動力が伴い同性から見ても魅力的な人が多い(と言うより必須かも)余裕があるから身だしなみにもこだわれるし、いい車も転がせる少々器量が悪くても内側から発散される自信が器量を補う、自分の考えを相手に理解させる為弁も立つし、目的達成の為ハッタリも上手、顧客を口説き落とす能力はそのまま異性を口説く能力に通ずる、異性にもてないはずが無い、幾らでも替りがいるので大事にしないしある時はDVに走ったりする。
かくして私の知る限り営業能力の高い人は何度も再婚している。若しくはお妾さんが必ずいるか浮気者である、女も少し違うが聖子やあゆを見れば大体同じ。
奥さんを可愛がり大事にする男は何故か金銭的問題に追われ大成しない。サラリーマンや公務員(例外もいますが)なら欲を出さず年金生活を計画できるのでそれでも良いのでしょうが商売人や営業能力を問われる業種の人はそうは行かない、時代が変わり売れるものと売り先が日々変化する中、常に新しい商品や新しい顧客を開発していかなければ時代に淘汰されてしまう。
その危機感の中、大事な家族と離れ離れになってもパートナーを代えてしまう。別に元々のパートナーに不満が有る訳でもなく、決して嫌いで離れるではなく、環境がそうなっていく。そして平凡に生きれない性を知る。
やんちゃな海老蔵は梨園の女として努力する麻央さんを結構大事にしたと聞きました。それでも海老蔵の人生はそんな平凡な幸せに浸れるやわな環境を与えてくれていません。小さな子供を残し、若くして他界した麻央さんは海老蔵に真実の愛を口にして旅立ちました、愛とは全く残酷なものです。(多分海老蔵はこの時初めて愛を知ったかも?)
日本の伝統芸能を担う役者の一人として、その愛と哀しみを乗り越え、芸の為にやんちゃな海老蔵に戻り、新しいパートナーを求め、全ての感情を芸で表現し勸玄君に父としての生き様をその背中に映し出して見せてやらなければなりません。麻央さんもそれを望んでいるでしょう。