デグーという動物を知っていますか?

 

最近、ペットとしての人気が急上昇しているのが「デグー」です。

ペットショップで見かける機会が増えており、当院への来院数も増えています。

 

デグーは手のひらサイズで、

姿かたちはマウス(ハツカネズミ)に似ていますが、

実は「モルモット」にとても近い動物です。

 

南米が原産の、完全草食動物です。

 

さて、そんなデグーに多い病気が

「不正咬合(ふせいこうごう)」です。

 

不正咬合は齧歯類やウサギに多い病気で、

「歯のかみ合わせが悪くなること」を言います歯

 

デグーの場合、奥歯のかみ合わせが悪くなっている子をよく見かけます。

 

<デグーの不正咬合、チェックポイント>

1 デグーは奥歯の不正咬合が多い(飼い主さんが気づきにくい)

2 症状としては「よだれ」、「口をもごもごする」、「堅いものを避ける」など

3 治療は麻酔をかけて歯を削る(稀に無麻酔でも実施)

 

<実例紹介>

デグーの女の子Sちゃん。

よだれがでて、堅いものが食べられないとのことで来院されました

 

口を覗くと、奥歯が長くなり、ほっぺが傷ついていましたえーん

これはとても痛いはずですえーん

 

歯の処置をするため、麻酔をかけます

数分かけて眠くなってもらいます

 

デグーはモルモットやウサギ以上に口が小さく

奥歯の処置は難儀します

 

そんなときは草食動物用の歯科処置セットが大活躍します拍手

これらの器具を用途や動物のサイズに合わせて使い分けます

 

歯をお見せしたいのですが、小さすぎて写真ではわかりにくいです

そのため雰囲気だけ感じてください。

 

大人3人がデグーちゃんを囲んでいます

 

作業範囲は1.5cmほどでしょうか。狭くて難しい作業です。

 

歯の処置を無事終えて、Sちゃんは麻酔から無事醒めました。拍手

 

Sちゃんが痛みから解放されて、ご飯をもりもり食べられますようにニコニコ