「職人は、上手くなければダメだ！」というのは、職人の最低条件だと思います。

先日お亡くなりになられたフジコ・ヘミングさんの特集番組のなかで、感銘した言葉です。

（正確ではありませんが・・・）

「技術の上手いピアニストは、私以外にたくさんおられる。

私の音には、色をのせてある。

少しくらい間違ったってピアノも人生も構わない。

間違いがあるから人生がおもしろい。」

そう言われた半面、毎日何時間も練習を重ねられている。

調律師が驚くほど、ピアノの弦を打つ器具の摩耗が早い・・・それだけ人には見えない努力をされている。

改めて言おう、「職人は、うまくなければダメだ！」

職人はみんな一緒ではなく、上手い下手があります。それが職人の個性ですが、上手くなることを目指さない職人は、すでに職人のプライドを捨てていると思います。

その上手い下手をきちんと発信する必要がある。

それも自分で！

「みんな、仲間と共に」という幻想に陥らない

各々違うから・・・

実用印章の良し悪しを見る目、鑑識眼の材料がない土壌で、いかに自分と自分の技術をアピールできるか。

全体の傾向にながされない。

売れるからと言って、流行りのやり方や嘗ての印相、吉相印のやり方に技術者が陥らない、戻らないこと

きちんと自分と自分の技術を発信する、美しいと思わないものを市場に流さない

先人とつながり、「おしでの大神」と職人と使用者の観点を崩さず、自己満足に陥らない

全て自分への戒めの言葉です。

そういう想いで、今います。

”””職人は、上手くなければダメだ！・・・その２”””