季節はすっかり夏です。
私の家の隣には山があり、ひぐらしが鳴いています。
二匹のひぐらしが輪唱しているように聞こえます。
とても風情があり
聴いていてとても心地よい。
それでいて何か物悲しさも感じます。
ひぐらし。
夏なのに今日は涼しくて、
外はどんより曇っていて、
それに違和感を覚えるも
ひぐらしは昨日と変わらず、鳴いています。
時折、遠くで鳴いていたひぐらしが
物凄く近くで鳴いているように感じる瞬間があります。
まるで耳元で鳴いているかのように急接近してくるひぐらし。
網戸を突き抜けて部屋へ入ってきたらどうしよう。
そんな恐怖まで覚えてしまいます。
姿が見えず、遠くで鳴いているのなら平和に聴いていられますが、
突然目の前にひぐらしがやってきて、
大合唱をおっぱじめられたら
それはもう恐怖でしかないです。
姿の見えない美しさ。
遠くで美しいものは
近くへ持ってきてはいけないのです。





