あの頃、とても辛く、喪失感と絶望で、何も手につかず、心が壊れそうな日々が続いていました。ある日のことです。疲れきった私は横になり、そっと目を閉じました。真っ暗な世界の中 その奥に、ひとつの輝く光✴が見えました。眩しい光ではありません。静かに浮かぶ、柔らかな光でした。自分は深い落とし穴のような場所にいる……そんな感覚がありました。光✴はだんだん大きくなり、こちらへ近づいてきます。「何かがいる。誰だ……?」そう思った瞬間、その光の中に姿が現れました。よく見ると、それは亡き妻と、愛猫のはなでした。ふたりとも若返り、元気な笑顔でニコニコと微笑んでいるのです。「えっ……?どういうこと?」亡くなったはずのふたりが、こちらに手を差し伸べてくる。その手をつかんでも、持ち上がるはずがない。それでも試しに伸ばした私の手を、ふたりは軽々と引き上げてくれました。気がつくと、暗闇から明るい場所の外へ出ていました。目の前には大自然が広がり、優しい風が流れていました。『ここは、何処?』妻と愛猫は、笑顔のまま草原の向こうへと歩いていき、ニッコリ微笑んでやがて森に消えていきました。「心配で迎えに来てくれたんだ!」「私たちは元気でやっているよって」そんな声が聞こえたように感じました。あの体験は一体何だったのか、今でも言葉にできません。けれど一つだけ確かに言えるのは、あの出来事が私にもう一度、前を向く力をくれたということです。パパは頑張ります。ふたりに恥じないように、生きていきます。
不思議な体験でした
読んで頂きありがとうございます。








