毎日1時間半かけて都内の飲食店に通っています。
世話になっている方からの紹介したなので顔を出してみようぐらいの気持ちで
「少し遠いよな、挨拶だけになるかも」
と行ってみました。
すると大将の人間性というか仕事に関しての考え方が素晴らしく、それだけでここまで何となく続いています。
まだ、何となくですけどね。
先日は仕事を始めて四日目の自分と五日目のバイトでお店をやることになり
「そんな早々に試練にぶつかるんだ」
と思いました、他店の店長が倒れてしまい当店の大将がそちらにまわることになったのです。
いつもより2時間早く出勤して一通り説明は受けたものの、大量のメモにしてキッチンに貼り出し一応暗記を試みますがなかなか覚えられません。
今までにも居酒屋だとかステーキハウスの雇われ店長をこなして来ましたが、ジャンルが違うとこうも勝手が違うものかと四苦八苦しました。
しかし結果的には大将がいつも口にしていた平日の売り上げ目標をクリアし、ホッとしたのも束の間でもう一日二人でと依頼されました。
ふと…
「ここのメニュー、妹娘の得意分野だな」
と思い、助っ人依頼をしていいかどうか大将に確認したら許可が出ました。
妹娘は元々飲食店をやっていたこともあり、毎日毎日育児に明け暮れる日々の息抜きにもなるのかなとも思ったのです。
まあ、自分の都合で頼むくせに都合の良い言い方になりますけどね。
問題は妹娘の婿殿が子供3人を一人で数時間もみなければならないことに、どう反応するかというところです。
ところが案外簡単に引き受けてくれました、よく出来た若者ですよ。
妹娘のお陰で何とかお店を周わせて、しかも二日目は更に売上を伸ばしました。
閉店したらバイトの娘が大将から言われてるからと妹娘に日当を払ってくれようとしたので
「いやいや、こちらの都合で呼んだので自分が払いますよ」
と断ったのですが
「渡すように言われてます」
と言って、結局頂いてしまいました。
大将のそういう人間性にひかれ、通勤距離はあるものの続けてみようかなと思うんですよね。
はっきり言って電車の乗り換えも面倒だし、寝不足生活なので乗り過ごさないかと言う不安もあったりですが…
大将の考え方はそんなことを網羅してしまうわけです、職場としては結構重要ポイントですよね。
若い頃は他人に対してあまりそんなことは思わなかったのですが、これも加齢の妙なんでしょうね。
先日若い男女が来店し男性がトイレに行った時に
「若い男って本当に馬鹿ですよね、いつしっかりして来るんですか?」
そう質問されたら大将が
「俺は60歳になるけど最近やっと考え方が落ち着いて来たよ」
と言うので、内心"一緒です一緒です"と思いました。
その質問を同性である我々にするのはきっと、もっと早くにしっかりするものだという期待もあったのかも知れません。
でもね、若い男はもれなく馬鹿なんです。
人生勉強にもなる飲食店、ふれあいのある飲食店…
なんかドラマのタイトルになりそうですね。