【開催データ】

2026年4月11日(土)15 :00 

日産スタジアム 

23,570人/晴/24.5℃ 

結果∶1-3●


【考察・感想】

結果は敗戦ではありましたが、率直な感想として、内容はそこまで悪くなかったと思います。 


特に前半はビルドアップにチャレンジしていることがわかりましたし、天野選手のシュートがクロスバーを叩いたシーンなんかは今まであまり見られない攻撃の形でした。GK→CB→ボランチ→トップ下へ繋ぎ、最後は天野選手がフィニッシュまで行きましたが、右WGのジョルディ選手もフリーで呼び込める状況を作り出し、複数の選択肢をクリエイトできていました。


この攻撃は、相手マークの裏を取る動き、ワンタッチプレー、距離間の良さ等が凝縮されていました。 

これこそが大島監督がやりたいサッカーなのでしょうか。 


今までは個の力に頼ることが多く、あまり再現性の見えない攻撃ばかりでしたが、この一連のプレーは偶然ではなく、何度も練習し、準備してきたものだと推察します。 


他にも、これまでに見られなかった連携からシュートまで持っていくシーンがいくつかありました。 


もちろん、これを決めきれるかどうかという問題はありますが、私が昨シーズンから何度も指摘していることは、チャンスがある中で決めきれないことはそこまで大きな問題ではありません。 


問題なのはチャンス自体を作り出せていないことなのです。そういう意味で今日のゲームの内容は悪くなかったと評価します。


ただし現実として結果は前回対戦時と同じ3失点での敗戦。 


敗因は個人のミスがクローズアップされがちですが、全て必然的に起こったことだと思います。 


前半の内容は悪くなかったと言いましたが、後半はビハインドになってしまった状況もあり、マリノスは徐々に前がかりに意識が行き過ぎて、次第に攻守におけるバランスを欠いていくようになりました。 

同時に相手のカウンターを警戒し過ぎてしまい、全くリスクを負うようなプレーが見られなくなり、結果的にそれが中途半端なプレーに繋がり、またそこからカウンターを喰らってしまう負のスパイラルに。


また、個人間の意思疎通のズレによる連携ミスからネガティブトランジションで遅れをとることが多く、個々のリスク管理も不十分だったと思います。 


後半は必然的にマリノスがボールを持たされる状況で、FC東京がミスを狙って、カウンターでチャンスを作り出す構図になっていったと思います。 


また、選手交代では疑問の残る采配もありました。 

それは、加藤選手が強烈なミドルを叩き込んで1-2とし、ゲームがまだわからなくなった状況で、渡辺選手に代えて喜田選手を投入した采配です。 


大島監督は以前にもこの日産スタジアムで、今日と同じような展開でこのような采配をしたことがあり、その時も苦言を呈しました。なぜ追い上げムードになったゲームを落ち着かせてしまうような選手交代をするのでしょうか? 


喜田選手の名誉のために言っておきますが、彼が良くないと指摘しているのではないのです。 


今日は、0-2にされて停滞していた状況で、見事な加藤選手のゴールにより息を吹き返し、スタジアム全体が盛り上がりを見せ始め、「まだまだ行けるぞ!」と追い上げムードになった状況で行う交代ではなかったと思います。 


サッカーではよく2-0は危険なスコアだと言われますが、まさに今日はそれを体現させらるゲームだったと思います。 


ほとんど打開策もなく敗色濃厚なムードだったにも関わらず、何もない所から加藤選手が個人技で1点を返し、一気に追い上げムードになれたので、このスタジアムの勢いに乗せるべきでした。 

あの采配で相手チームを助けてしまったと言っても過言ではありません。 


仮に攻撃的な手を打って、それでも勝てなかったのならば、もうそれは仕方がないと受け入れられます。 


何度も言いますが、ベンチワークも含め、やれることをやりきらないような敗戦には1番納得いかないのです。 


また、最後になりますが、これからマリノスを背負っていっていくべき選手に対しても少し言及させてもらいます。 


まず、諏訪間選手ですが、彼はもっと自信を持ってプレーしてもらいたいです。私から見て、まだまだミスを恐れて無難なプレーをしているように見えます。 

今日は結果的に失点につながるプレーをしてしまいましたが、重要なことはそこから何を学んで、次に生かしていくのかです。 


諏訪間選手には今日の事でより消極的になるのではなく、切り替えてもっと積極的にチャレンジするプレーを見せてもらいたいです。 

怖いのはミスそのものよりも、ミスを恐れてチャレンジしなくなってしまうことだと思います。 


諏訪間選手のポテンシャルは高いと思いますし、将来的に海外クラブにチャレンジしたり、日本代表に選ばれる資質もあると思っています。 


そのために敢えて私から課題を挙げさせてもらうならば 「勇気を持ってチャレンジすること」「視野を広げる」「状況判断力を高める」ことだと思います。 


例えば、後方でボール保持している時に、相手が予測しやすいプレーばかりです。


これは積極的にリスクを取れと言っているわけではありません。


彼に限らずトップチームで出場機会の少ない選手に言いたいことでもあります。


それは……

なぜそこにパスを付けるのか?

そこにパスを付けたら次に何が起こるのか?パスを付けた選手にどんなプレーをしてもらいたいのか?


ディフェンス時であれば……

ボールを奪いにいくのか?

遅らせるべきなのか?

縦を切るのか?

中を切るのか?

ファウルで止めるのか?


ゲームレベルが上がれば上がる程、局面局面において一瞬での状況判断力が求められます。


ゴールを奪うためには、最終ラインでボールを回している状況から、常に相手の隙や油断を狙っていく姿勢が必要です。


マークのギャップを突くような縦パス、持ち上がって1人剥がすプレー、ワンタッチプレー、ポジションチェンジ、背後へのロングボールの供給など様々な選択肢の中からその場面に応じて最適なプレーを素早く判断する必要があります。


さらに言えば、パススピード1つを取ってももっと意図を持ってほしいです。パスを味方の右足に付けるのか、左足に付けるのか、スペースに出して走り込んでもらいたいのか、メッセージを込めてほしいのです。


フィールドプレーヤーの中でCBが1番ピッチ全体を見渡せる状況でボール保持できます。

しかし、ミスが即失点に直結するポジションでもあるからこそ難しいのです。ですがミスを恐れてチャレンジしなくなるようであれば、プロとして生き抜いていくことは難しいと思います。


諏訪間選手には勇気と自信を持って、「このチームを引っ張っていくんだ」ぐらいの気持ちを見せてもらいたいです。


外部の人間が偉そうに言っしまい本当に申し訳ないと思っています。

口で言うのは簡単ですが、実行することが難しいことも承知しています。

ですが、常日頃の練習から意識してプレーしないと、なかなかゲームでは出せないことも事実です。


彼の課題は彼自身が1番わかっているはずです。みんなには見せない努力もしているでしょう。これまでもなかなか試合に絡むことが少なく、実戦経験を十分に積めているとはいえないかもしれません。ましてライバルとなるポジションにはJリーグ屈指のプレーヤーです。


しかし、酷な言い方ですが、これらのことは全て言い訳になってしまうのがプロの世界なんだと思います。それでもこれからプロサッカー選手として生きていくためには、練習への取り組み、プロサッカー選手としての考え方、まだまだ改善の余地はあるのではないでしょうか。


そして、もう1人は関富選手です。彼に関しては、なぜこれまでレギュラーを取れないのか私はイマイチ理解できていませんでした。でも今日のゲームを現地観戦した限り、その理由が私なりに腑に落ちる部分がありました。


私が感じた彼の課題は「積極性」だと思います。今日のゲームは1点ビハインドで木村卓斗選手負傷により後半スタートから出場しました。


しかし、ビハインドの状況にも関わらず、彼のプレーは消極的で、無難なプレーばかりしているように見えてしまいました。何というか良くも悪くも「平常運転」と言った感じでしょうか。


彼は一見クールに見えても、闘志を内に秘めた選手だと思っています。しかし、今日彼に求められていることは、スタジアムの雰囲気を変えるような、彼のサッカー人生を賭けたような積極性なプレーだったと思います。


あからさまでも良いので、時には気持ちを全面に押し出すようなプレーを見せてくれることで、スタジアムを盛り上げることができ、チームにもポジティブな影響を与えることができると思います。


今日は2選手に対して厳しい意見を言わせてもらいましたが、何も彼らが「若手だから」という理由で言わせてもらったわけではありません。


ピッチに立てば年齢も経験も関係ないのです。


また、ハッキリ言って私は期待をしていない選手に対しては何も言うことはありません。

怖いことは「無関心」になってしまうことです。


マリノスは成績が振るわなくても、毎試合アウェーも含め多くのサポーターが応援に駆け付け、チームを鼓舞しています。


試合の結果や内容にこれだけ多くのサポーターから叱咤激励があるという事実を当たり前に捉えてほしくはないのです。