いつもありがとうございます。
別名「三井寺(みいでら)」とも呼ばれます。
前々から御挨拶に来たかったのですが、参拝は初めてです。
講堂には…
御本尊の薬師如来坐像(重要文化財)、
をはじめ…
講堂の御本尊の木造十一面観音菩薩立像(重要文化財)、
虚空蔵菩薩立像(重要文化財)、
木造弥勒菩薩立像(重要文化財指定名称は「聖観音立像」)、
木造地蔵菩薩立像(重要文化財)、
木造吉祥天立像(重要文化財)、
などなど…
飛鳥時代から平安時代に作られた仏像が、整然と並んで安置されています。
講堂内は撮影禁止でしたので、皆様に仏様たちの美しい御姿はご紹介できないのですが…
御本尊の薬師如来坐像は…
現存する木製の仏像としては最古のもので、薬壺を持たない珍しい御姿をしているのが特徴で、この時代に作られた仏像で現存しているものは数少なく貴重なのだそうです。
講堂の御本尊である木造十一面観音菩薩立像は…
像高3.5メートルを超える巨像で、圧倒的な存在感でした。
それぞれの仏様の前に立ち、御真言を唱え(御真言が身についていない場合は、般若心経のサビの部分を唱え)、御挨拶していきます。
≪三五八≫
キレイに並んだ仏像の最後が吉祥天様でした。
すると…
吉祥天様の前で…
「妄想タイム」に突入…
吉祥天様
「ようこそいらっしゃいました。
これまで参拝せずとも、前の道をとおるときにヘタクソなユニークな般若心経や御真言を唱えてくださっているのを承知しておりますよ」
井志田
「吉祥天様、ありがとうございます。
十一面観音菩薩様に御挨拶に来たら、吉祥天様や薬師如来様もいらっしゃったので、よろこびが倍増です!」
吉祥天様
「ホホホ…
こちらにお招きしたのは、この私(吉祥天様)ですよ…」
井志田
「そうなのですか!?
ありがとうございます!
でも、吉祥天様に御縁をいただいていたとは…」
吉祥天様
「そなたが今朝ほど門前でヘタクソなユニークな般若心経や御真言を唱えた『薬師寺』でも、私は大切に祀ってもらっておりますのでね…
昨年の正月にそなた、私と会っておろう」
井志田
「そうでした!
お正月には国宝の『薬師寺吉祥天像』が安置されていましたね!
ありがとうございました」
吉祥天様
「薬師如来様も、そなたのことはよくご存じですよ。
ところで、そなた…
伽藍や仏像に見惚れるのはよいが、いろいろと礼を失しておるのに気づいておるか…」
井志田
「…!?
なにかございましたでしょうか…」
吉祥天様
「緊張して身が縮まっておるのは承知しています。
次回の参拝からでよい…
行いを改めなさい。
正しい行いは、まさしく『行』でありますよ。
…手水舎で身を清め、仏の前に立ちなさい。
…志でよいから、賽銭箱にお供えをしなさい。
…いい加減、私の御真言を覚えなさい。
以上です」
井志田
「あ、すっかり抜けておりました…
気をつけます…
ありがとうございました…(落胆)」
上の子に袖を引かれ、我に返りました。
スルーしてしまっていた、いくつかの賽銭箱にお賽銭をそっとお供えし講堂を出ようとすると、なぜか上の子はスタスタと仏像群の裏手へ…
そして、見あげると…
十一面観音菩薩様の、11面ある御顔の、後ろの1面と目が合いました。
あとで調べたところ「暴悪大笑面」と呼ばれているそうですが…
暴悪大笑面様
「吉祥天に叱られてしまいましたね。
大丈夫、愛情ゆえです。
我々は誤りに気づいて、それを改めることができる者たちを見捨てません。
いつも、そなたたちの近くにいます」
「怒り笑い」の御顔で、そうおっしゃってくださったような気がしました。
ありがとうございます…(合掌)。
そして…
上の子と講堂をでたところで、団体の参拝客をお見送りしている尼僧様が…
徳の高い、地位のある方とお見受けしました…
参拝客をお見送りした流れで、私たち親子にも…
「ようこそお参りくださいました…」
と、丁重に頭をさげてくださいました!
傍から見たら…
まるで…
私たち親子が、偉い尼僧様から見送られている構図!
仏様たちの御厚意を感じずにはいられません…(感涙)
ありがとうございます…(再度合掌)。
≪三五八≫