猫が死にました。

たぶん、名前もない、どこの家にも属さない、野良猫。

毎朝5時20分。


私の家から、駅までに行く途中のお豆腐屋さんの前で

日向に丸まって毛づくろいをするのを日課にしている猫でした。

毎朝、5時20分。

そこを通ると必ずいる猫でした。

大学時代の朝練の時からのつきあい。

大学を卒業してからは、ほぼ毎朝

顔をあわせていた猫でした。

その猫が死にました。

バイトの帰り、暗闇の中、

道路の真ん中に横たわっていました。


幼い姉妹が、母親に連れられて、その猫を毛布でくるんでどこかに運んで行くところでした。

心優しい人たちがいてよかった。



明日からはもうあの猫に会うこともない。


自転車で、横を通り過ぎるだけの、たった1秒間ほどの関係だったけど、


それでも私とあの猫の1秒が重なることはもうないんだと思うと、


なんだか、すごく、

悲しいというか。。

むなしいというか。。

せつないというか。。

ぽっかりというか。。。


よくわからないけれど、すごく大事なものを失ってしまったような気がしてなりません。


せめて、私だけでも、あの猫のことを忘れないでおこうと思う。



心よりご冥福をお祈り申し上げます。