先日、自分がセッティングした会食会がありました。
「アレルギーや苦手な食材があれば知らせてください」とレストラン。
さっそく皆さんにお問い合わせです。

飲んでいる薬の関係で避けたいとか、結構ありました。
「生のリンゴ」には、「アカシア科の他の食材は大丈夫ですか」と返事が。
こちらはリンゴってアカシア科なの〜?
それぐらい手厚い対応でした。

さて、当日のこと。
生タコが出ました。

他の人の食材ばかり考えて自分のことを忘れていた!

前は好きだったタコのカルパッチョ
お刺身

今は
食べられない




・・・気の小さい方、繊細な方
お察しのよい方は
ここから先は読まない方が














タコは、3.11以来、食べられなくなりました。
あれから、1度も食べたことはありません。

3.11にまつわる幽霊談が聞かれるようになるよりも早く
こんな話を耳にしました。












読まずに後戻りするならここが最後
大丈夫でしょうか?














タコを食べようとして捌いたら、













中から人の髪の毛がごっそり出てきた



お前。
食べたんですね。


津波でたくさんの方が流され、
海に

友人や同僚につながる方も
そうではない方も
ほんとうにたくさんの方々が

海の底に

そのまま・・・
今も見つからない方が多くおられます。



言葉にできない悲しさ、辛さに
覆われた、以来の日々

そんな人間世界とは無関係に、
やがて海の底に棲む生き物達は
食べたのでしょう。

服の下からシャコエビがごっそり這い出してくることがある
海上保安官や警察官の「現場」の話は前から聞いていました。

食物連鎖
わかります。
命をいただいて生きてきたのでしょう?
わかります。

でも、ストレートに言うなら、
間接的にご遺体をいただいてしまうような感覚
このような言葉にするのもはばかられる
申し訳なさ過ぎること
罪深い感覚に
もう食べることは
できませんでした。





あれから6年経ちました。

細胞の一つ一つは分子レベルになって
この広い海の水分子の中に混じり合い

あるものはプランクトンに取り込まれ
あるものはお魚たちの骨になり肉になり
貝にも殻にもなって
コンブやワカメになっているかもしれない

実はね、そう思い付いて、
意を決して
口にしてみたんですよ、以来の初タコ

なんかね、泣きそうでした

いただきます
ごめんなさい
ありがとうございます
に、近いような
いろんな感覚やら言葉やらが
それこそ分子レベルみたいになって
まとまりをなすことはなかったのでした

やはり食べられない
かな

もうしばらくは



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。