チンパンジーのチェリーさん④。 | お散歩日和。

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一緒に空を眺めませんか?



チェリーさんに心惹かれてしばらくして・・・

今までチェリーちゃんはどんな日々を送ってきたのだろう。

気になって、いろんな方のブログでの写真をみたりしていました。


あるとき

ネットで検索していると

チェリーさんのことが書かれている本があることがわかりました。



「チェリーと双子の弟たち」

チンパンジーの育児の記録  亀井一成著




これは王子動物園の類人猿舎にある

チェリーさんの献花台の上に飾られている写真。

1歳2か月の時のチェリーさん。



わたしは、どうしてもこの本が読みたくて

古書で手に入れました。



昭和38年6月22日

チェリーさんは

お父さんは

国内最高齢チンパンジーのジョニーさん


お母さんは故・摩甲(マコ)さんのもとに生を受けました。



しかし、お母さんのマコさんは上手に授乳することができなかったため

やむを得ず当時の飼育員さん、亀井一成さんが日本初の人工哺育に

踏み切ったのです。


実はチェリーさんの前に

ジョニーさんとマコさんの間にはオスのチンパンジ―が生まれていましたが

同じくうまく授乳ができず残念な結果を迎えていました。

チェリーの出産後も

授乳の経過があまりよくなく

「なんとかして助けたい」というその気持ちが

亀井さんを動かしたのだろうと思います。


チンパンジーの新生児の標準体重が1.5~1.8キロなのに対し

チェリーさんは980グラムしかありませんでした。

しかし、亀井さん夫妻の懸命な努力が

上の写真のように元気なチェリーさんを育みました。


ちなみに

上の写真で描いているチェリーさんの絵は

王子動物園横の神戸文学館で開かれている

「物語る動物たち」で見ることができます。

8月28日の木曜日までです。